震災関連情報
(2011.06.12~

2013.04.23

日本食品輸入規制、検査対象品目を一部見直しへ‐長野県、青森県、新潟県のきのこ類が検査対象に(EU)

2013年4月22日 ブリュッセル事務所発

EUの食品連鎖・動物衛生常設委員会(SCoFCAH)は2013年4月17日の会合で、日本産輸入食品に関して、放射線検査分析報告書が必要な対象品目および地域について見直すことで合意した。欧州委は今後、5月下旬にも改正規則案を正式に採択し、6月1日から発効する見通し。

<9都県からの梨、カリン、ホタテ貝が規制の対象外に、そば粉、レンコン、牛肉が対象に>
SCoFCAHは4月17日、日本からの輸入食品規制の見直しに関する協議を実施した。2012年10月末の前回の見直し時点では、原発被災事故後第2収穫期のモニタリング検査結果が出ていなかったことから、2013年3月中に中間見直しを実施する予定となっていた(2012年10月21日報告参照)。今回の見直しは、第2収穫期のモニタリング結果を踏まえたもの。

今回の見直しでは、放射線検査分析報告書の添付が必要な品目の変更が中心となっている。9都県(群馬県、茨城県、栃木県、宮城県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県および岩手県)からの食品・飼料において、放射線検査分析報告書の添付が必要であった品目のうち、梨、カリン、ホタテ貝などが対象外となる見通し。
また、同9都県からの放射線検査分析報告書が必要な品目に、そば粉、レンコン、牛肉が新たに加わる見込み。
さらに、対象地域についても見直しが実施され、長野県、青森県、新潟県からのきのこ類については、今後、放射線検査分析報告書が求められることになる。
一方、福島県からの食品・飼料については、引き続き全品目が検査対象となっている。
次回の見直しは、2013年の収穫期のモニタリング検査結果を基に、2014年3月末までに実施される予定。
改正規則が発効するまでの今後の流れとしては、欧州委が5月下旬に改正規則案を正式に採択し、官報に掲載されてから、6月1日から発効する見込み。

EUにおける日本からの食品・飼料の輸入額は2億1,600万ユーロとEUの輸入総額の約0.4%。日本の対EU輸出額についても、輸出総額の約0.3%と、EU向けの食品・飼料の割合が非常に低い。EU市場に向けた日本産食品の輸出促進が課題となっている。


2013.03.04

日本食品の輸入規制が解除−3月1日から産地証明が不要に− (マレーシア)

2013年2月25日 クアラルンプール事務所

 マレーシア保健省は2月15日、東日本大震災以降に日本産食品に課していた輸入規制を解除すると決定した。決定事項は、日本から輸入される食品について、3月1日をもって全ての都道府県を放射線検査(レベル5輸入検査)の対象から除外すること、また産地証明の添付義務を廃止することの2点。3月1日以降は、産地証明の添付は必要なく、マレーシア到着後のレベル5輸入検査は行われない。

<福島県産品の放射線検査も不要に>
 保健省は2011年3月11日の東日本大震災以降、国民の健康と安全を守るため、日本から輸入される食品について、産地証明を添付した上で、マレーシア到着後、マレーシア政府による放射線検査(レベル5輸入検査:保留、検査、引き渡し)を受けることを義務付けていた。検査費用は輸入者負担だった。2月1日時点では、福島県が指定県として残っており、同県で生産された食品については放射線検査が求められていた。

 保健省は、全ての都道府県をレベル5輸入検査の対象から除外し、また産地証明の添付義務も廃止することを2月15日に決定し、東日本大震災後に日本産食品に課せられていた輸入規制は震災後約2年を経てようやく解除されることになった。

 これにより3月1日以降は、産地証明の添付は必要とされず、マレーシア到着後のレベル5輸入検査は実施されないこととなる。なお、保健省は、今後も日本産食品について、放射性物質の混入の有無を継続してモニタリングしていくとしている。

(手島恵美)

(マレーシア)

通商弘報  512ac048a7b98


201211.01 日本産食品の輸入規制を緩和へ−11月1日から発効の見込み− (EU)

2012年10月23日 ブリュッセル事務所

 EU加盟国は10月19日、食品連鎖・動物衛生常設委員会(SCoFCAH)会合で、日本からの輸入食品の放射線検査に関する欧州委員会規則を緩和することで合意した。新規則案では、対象となる12都県のうち福島を除く11都県について、全ての食品と飼料に添付を義務付けてきた放射線検査分析報告書の対象品目を減らし、全ての酒類を輸入規制の対象外とした。規則案は欧州委員会が近く正式に採択する予定で、2012年11月1日から発効し、2014年3月31日まで適用される見込み。

<放射線検査分析報告書が必要な品目を削減>
 SCoFCAHは19日、加盟国の投票により、9月から見直しを続けていた日本からの輸入食品規制について緩和することで合意した。

 欧州委の正式採択を待って、官報に掲載されてから3日後に発効する予定。ただし、現行の欧州委員会実施規則284/2012(PDF)が10月末で失効することから、11月1日までに発効し、2014年3月31日まで適用される見込み。欧州委の保健・消費者保護総局(SANCO)のフェルストラーテ氏によると、欧州委の採択は10月26日、官報掲載日は27日を予定しているという。

 今回の会合で、対象12都県の全ての食品と飼料に添付を義務付けてきた放射線検査分析報告書を、福島県以外の11都県については対象品目を限定することで合意。福島県については、引き続きアルコール飲料以外の全品目における放射線検査分析報告書の添付が必要だが、群馬、茨城、栃木、宮城、埼玉、千葉、神奈川、岩手の8県、東京都については、茶、きのこ類、魚介類、コメ、大豆、小豆、一部の野草と野菜、果物に対象品目を限定する。山梨県はきのこ類、静岡県は茶、きのこ類に限って放射線検査分析報告書が必要となる。

 SCoFCAHは、原発事故後の第2収穫期の4万件以上のモニタリング検査結果を基に、放射線検査分析報告書の添付が必要な対象品目を限定することを決定した。

 現行規則では、日本酒、焼酎、ウイスキーだけが輸入規制の対象外となっていたが、他のアルコール飲料も含め全ての酒類を、福島県も含めた全地域を対象に、輸入規制の対象外とした。その理由としては、a.測定できるレベルでの放射線が検出されていないこと、b.研磨および発酵プロセスにより放射線が大幅に削減されること、c.日本の当局、輸入国の当局の手続きの負担を緩和する必要性、を挙げた。

<サンプリング検査の抽出率を一律5%に低減>
 現行規則では、対象12都県で産出された全ての食品および飼料について、EUでの通関時に貨物の少なくとも5%、また、対象12都県から発送された全ての食品および飼料については少なくとも10%がサンプリング検査の対象となっていた。これは下限を設定したものだったため、加盟国によってはこれら以上の割合でサンプリング検査を実施することも可能だった。

 ここ1年以上、通関時のサンプリング検査で問題事例がなかったことから、通関時のサンプリング検査の抽出率を減らすことで合意し、全加盟国・全品目で一律5%と規定した。

 11月1日以降は輸出証明書は新規則の付属書1が有効となる。ただし、新規則の発効日以前に日本を出発した食品、あるいは輸出証明書の発行日が11月1日より前のもので、12月1日より前に日本を出発した食品に関しては、現行規則(欧州委員会実施規則284/2012)の輸出証明書も有効とする。

 今後の見直しについて、原発事故後第2収穫期のモニタリング検査結果がまだ明らかでないコメ、大豆などについては、2013年3月に見直しを実施する予定。

 また加盟国は3ヵ月ごとに全ての分析結果を、食品および飼料に関する緊急警告システム(RASFF)を通じて欧州委に報告しなければならない。

 なお、SCoFCAHにおける委員会実施規則の改正案はEuropean Commission: Comitology Registerで閲覧可能。

(小林華鶴)

(EU)


2012.10.25 日本産食品の輸入規制を緩和へ−11月1日から発効の見込み− (EU)

2012年10月23日 ブリュッセル事務所

 EU加盟国は10月19日、食品連鎖・動物衛生常設委員会(SCoFCAH)会合で、日本からの輸入食品の放射線検査に関する欧州委員会規則を緩和することで合意した。新規則案では、対象となる12都県のうち福島を除く11都県について、全ての食品と飼料に添付を義務付けてきた放射線検査分析報告書の対象品目を減らし、全ての酒類を輸入規制の対象外とした。規則案は欧州委員会が近く正式に採択する予定で、2012年11月1日から発効し、2014年3月31日まで適用される見込み。

<放射線検査分析報告書が必要な品目を削減>
 SCoFCAHは19日、加盟国の投票により、9月から見直しを続けていた日本からの輸入食品規制について緩和することで合意した。

 欧州委の正式採択を待って、官報に掲載されてから3日後に発効する予定。ただし、現行の欧州委員会実施規則284/2012(PDF)が10月末で失効することから、11月1日までに発効し、2014年3月31日まで適用される見込み。欧州委の保健・消費者保護総局(SANCO)のフェルストラーテ氏によると、欧州委の採択は10月26日、官報掲載日は27日を予定しているという。

 今回の会合で、対象12都県の全ての食品と飼料に添付を義務付けてきた放射線検査分析報告書を、福島県以外の11都県については対象品目を限定することで合意。福島県については、引き続きアルコール飲料以外の全品目における放射線検査分析報告書の添付が必要だが、群馬、茨城、栃木、宮城、埼玉、千葉、神奈川、岩手の8県、東京都については、茶、きのこ類、魚介類、コメ、大豆、小豆、一部の野草と野菜、果物に対象品目を限定する。山梨県はきのこ類、静岡県は茶、きのこ類に限って放射線検査分析報告書が必要となる。

 SCoFCAHは、原発事故後の第2収穫期の4万件以上のモニタリング検査結果を基に、放射線検査分析報告書の添付が必要な対象品目を限定することを決定した。

 現行規則では、日本酒、焼酎、ウイスキーだけが輸入規制の対象外となっていたが、他のアルコール飲料も含め全ての酒類を、福島県も含めた全地域を対象に、輸入規制の対象外とした。その理由としては、a.測定できるレベルでの放射線が検出されていないこと、b.研磨および発酵プロセスにより放射線が大幅に削減されること、c.日本の当局、輸入国の当局の手続きの負担を緩和する必要性、を挙げた。

<サンプリング検査の抽出率を一律5%に低減>
 現行規則では、対象12都県で産出された全ての食品および飼料について、EUでの通関時に貨物の少なくとも5%、また、対象12都県から発送された全ての食品および飼料については少なくとも10%がサンプリング検査の対象となっていた。これは下限を設定したものだったため、加盟国によってはこれら以上の割合でサンプリング検査を実施することも可能だった。

 ここ1年以上、通関時のサンプリング検査で問題事例がなかったことから、通関時のサンプリング検査の抽出率を減らすことで合意し、全加盟国・全品目で一律5%と規定した。

 11月1日以降は輸出証明書は新規則の付属書1が有効となる。ただし、新規則の発効日以前に日本を出発した食品、あるいは輸出証明書の発行日が11月1日より前のもので、12月1日より前に日本を出発した食品に関しては、現行規則(欧州委員会実施規則284/2012)の輸出証明書も有効とする。

 今後の見直しについて、原発事故後第2収穫期のモニタリング検査結果がまだ明らかでないコメ、大豆などについては、2013年3月に見直しを実施する予定。

 また加盟国は3ヵ月ごとに全ての分析結果を、食品および飼料に関する緊急警告システム(RASFF)を通じて欧州委に報告しなければならない。

 なお、SCoFCAHにおける委員会実施規則の改正案はEuropean Commission: Comitology Registerで閲覧可能。

(小林華鶴)

(EU)

通商弘報  5085ff7343620

2012.10.22 EU、日本食品の輸入規制を緩和…福島産は継続

【ブリュッセル=工藤武人】欧州連合(EU)は19日、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、福島県など1都11県を対象に実施している食品、飼料に対する輸入規制措置を大幅に緩和する方針を固めた。

 すべての食品と飼料について添付を義務付けてきた放射性物質の検査証明書を、各都県ごとに種類を限定する。

 EU加盟27か国が19日、日本産食品と飼料の輸入規制措置の実施規則改正案を承認した。EUの執行機関、欧州委員会が今月中に閣議で改正案を正式決定し、11月1日から実施する。

 EUは昨年3月下旬に規制を導入。現在は、福島県とその周辺など12都県を監視強化地域に指定、EU向けに輸出する同地域産のすべての食品と飼料に放射性ヨウ素、同セシウムがEUの規制値を超えていないことを証明する検査分析報告書の添付を義務づけている。


2012.10.22 日本食品の輸入規制、EUが大幅緩和へ

欧州連合(EU)は、福島第1原子力発電所の事故を受けた日本製品の輸入規制を緩和する方針を固めた。EUは現在、東北・関東地方などの12都県から食品・飼料を輸入するときに日本での放射能検査を義務付けている。規制緩和により、福島県を除く11都県については茶類やキノコ類、コメなど一部品目を除いて検査義務をなくす。

 アルコール類に関しては、福島県を含めて、すべて規制の対象から外す。EUは19日の会合で規制緩和の方針を確認。欧州委員会の正式決定を受け、11月から実際に規制を緩和する見通しだ。(


2012.07.10
原発事故後の規制、解除検討へ=日本の水産物輸入で-危険性「ほぼゼロ」・欧州委員

時事通信 7月5日(木)2時44分配信

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)は、東京電力福島第1原発事故後に日本の水産物を対象に実施している輸入規制の一部について、近く解除の検討に入る。EU欧州委員会のマリア・ダマナキ委員(漁業・海洋担当)が、時事通信とのインタビューで4日までに明らかにした。日本からEUへの輸出は少量だが、規制の一部解除が実現すれば、朗報となりそうだ。同委員は9日に訪日する。
 EUは事故直後から、日本に食品の輸出前検査を求めたり、放射性物質が基準値を超えていないか水際で調べたりしている。同委員は1年余にわたる検査の結果、「われわれは現時点で(日本の水産物の)危険性はほぼゼロだと評価している」と強調。日本から最新の情報を持ち帰り、水産物の水際検査の打ち切りの可否などを欧州委で判断すると述べた。



2012.06.04 日本からの輸入食品の放射線検査対象に岩手県を追加(EU)

2012年5月29日 ブリュッセル事務所発

EU加盟国は5月29日、食品連鎖・動物衛生常設委員会(SCoFCAH)会合で、日本からの輸入食品の放射線検査に関する欧州委員会実施規則を見直し、岩手県を放射線検査対象に新たに追加し、12都県を同検査の対象とする欧州委員会の規則案を承認した。

<岩手県産の原木しいたけから上限値を超える放射性物質検出>
岩手県産の原木しいたけから上限値を超える放射性セシウムを検出したとの日本当局の報告を受け、EU加盟国は今回の規則規制改正案(注)を承認した。原木しいたけに含まれるセシウム134とセシウム137の合計の上限値は2012年4月1日より1キログラム当たり100ベクレルと規定されたが、同改正前の旧上限値である500ベクレルを超えるものもあった。また、シダ植物や魚からも上限値を超える検査結果が報告がされている。

これにより、日本からの輸入食品について、放射性物質検査の分析報告書を求められる対象地域は、岩手県を加え、福島県、群馬県、茨城県、栃木県、宮城県、山梨県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、静岡県の12都県になる。

ただし、同規則の発効日以前に日本を出発した食品、あるいは輸出証明書が新規則の発効日以前のもので、新規則発効から10営業日以内に日本を出発した食品に関しては現行規則(欧州委員会実施規則284/2012)の輸出証明書も有効とする。

今回決定された改正案は、欧州委員会の正式な採択後、官報に掲載された3日後に発効することになる。欧州委保健・消費者保護総局(SANCO)のフェルストラーテ氏によると、官報掲載は6月4日の週になる見込みだという。

同措置については、これまでと同様に定期的なに見直しを行うことになっている。



2012.04.16 東京都を輸入規制対象地域から除外-新保健省告示を施行-(タイ、日本)

2012年4月11日 バンコク発

 政府は4月3日、輸入規制対象地域から東京都を除外する新たな保健省告示(「放射性物質汚染の恐れのある食品輸入に関する条件」)を官報掲載し、4日から施行した。

<規制対象は9都県から8県に>
 政府は4月3日、日本から輸入される食品に関する輸入条件を定めた新たな保健省告示「放射性物質汚染の恐れのある食品輸入に関する条件」(PDF)〔タイ語のみ。日本語(仮訳)は添付資料参照〕を官報掲載した。これに伴い、「2011年放射性物質に汚染された可能性がある食品の輸入条件」(2011年8月5日記事参照)は廃止される。

 新告示では、輸入規制対象地域をこれまでの9都県(福島県、群馬県、茨城県、栃木県、宮城県、東京都、千葉県、神奈川県、静岡県)から東京都を除外し、8県としている。日本産食品に関する輸入規制の緩和は2011年8月2日以来、約8ヵ月ぶり。

 今回の規制緩和に先立ち、2月下旬にタイを訪問した農林水産省幹部がタイの保健省次官と会談、原子力発電所事故に伴う日本産食品の安全確保に関し、最新の状況を踏まえた説明を行い、日本産食品への輸入規制の緩和などに向けた検討を要請した。保健省側も「この6ヵ月間に基準値を上回る食品が出ていない東京都について、規制対象外とすることを検討する」としていた。

 この告示案は3月5日の食品委員会(保健省次官が座長を務め、政府関係者や民間有識者などを構成員とする委員会)で了承され、保健相による署名などの事務手続きを経て、官報掲載された。

(井上知郁)

(タイ・日本)

2012.03.24 酒類を放射性検査から除外 EU、日本食品輸入規制で

欧州連合(EU)の欧州委員会は23日、東京電力福島第1原発事故を受け昨年3月以来実施している日本産食品に放射性物質検査を義務付ける輸入規制措置について、日本産の酒、ウイスキー、焼酎を検査対象から除外すると発表した。

日本での検査でも、EUに到着した際のサンプル検査でも放射性物質が検出されていないためで、今後はこれら酒類をEUに輸出する際には放射性物質の検査証明書を提出する必要がなくなる。

一方で、日本政府が4月1日から、食品に含まれる放射性物質の基準を厳格化するのに伴い、EUも現在、検査対象に指定している福島県、東京都など11都県産食品の放射性物質の許容基準を日本に合わせて厳格化することも決めた。

EUは昨年4月、輸入食品の放射性物質の許容基準を、より厳しい日本の基準に合わせて強化していた。(ブリュッセル=共同)

2011.12.28 欧州委員会、日本産輸入食品に関する規制を採択し12月25日から発効(EU)

2011年12月22日 ブリュッセル事務所発

欧州委員会は12月21日、日本からの輸入食品・飼料の放射線検査に関する欧州委員会実施規則(961/2011)を改正する欧州委員会実施規則(1371/2011)を採択し、22日付官報に掲載した。同規則は12月25日から発効する。

改正内容は、(1)検査適用期間を2012年3月31日まで延期する、(2)長野県を放射性物質検査の分析報告書を求められる対象地域から除外する、(3)ヨウ素131に関する検査は不要となる、(4)原産地証明書の発行を簡素化する目的で、11都県から産出された食品・飼料を除き、輸出貨物に添付する輸出証明書の署名の主体を従来の権限当局に加え、権限当局の監督下にある機関による署名でも可とする。

今回の改正は11月23日の食品連鎖・動物衛生常設委員会(SCoFCAH)の会合での加盟国代表による承認を受けて、欧州委員会により正式に採択されたもの(放射線検査対象から長野県を除外し、2012年3月末まで延長‐日本からの輸入食品・飼料検査に関するEU規則の延長措置へ(EU)(2011年11月24日付記事)参照)。同規則は毎月見直される予定で、次回のSCoFCAH会合は2012年1月20日に予定されている。


2011.11.28 放射線検査対象から長野県を除外し、2012年3月末まで延長-日本からの輸入食品・飼料検査に関するEU規則の延長措置へ(EU)

2011年11月24日 ブリュッセル事務所発

EU加盟国は11月23日、食品連鎖・動物衛生常設委員会(SCoFCAH)会合で、日本からの輸入食品・飼料の放射線検査の期間を2012年3月末まで延長する欧州委員会の規則案を承認した。

<現行のEU規則は2012年3月末まで延長>

欧州委の発表によれば、同規則案は欧州委員会での正式な採択後、官報に掲載されて発効する運びとなる。欧州委保健・消費者保護総局(SANCO)のフェルストラーテ氏によると、官報掲載は12月12~16日の週になる見込み。

変更内容は以下の通り。

(1)日本からの輸入食品・飼料の放射線検査に関する現行の欧州委員会実施規則(961/2011)の適用は12年3月31日まで延長する。日本政府の分析結果によると、福島第1原発の近郊県において、未だに基準値を超える放射性物質が含まれる食品・飼料が発見されていることから、今回の延長措置が決定された。

(2)従来の放射線検査対象の12都県から長野県を除外する。

(3)放射線検査の中から放射性ヨウ素(I-131)の検査を除外する。I-131は半減期が8日間と比較的に短い放射性物質であり、また最近では大気からのI-131検出については報告されておらず、I-131は食品・飼料および大気では存在しないと判断した。

(4)手続き簡素化のため、11都県から産出された食品・飼料を除き、輸出貨物に添付する輸出証明書の署名(日本食品に対する輸入規制を採択(EU)参照)主体は、従来の権限当局に加え、当該権限当局の監督下にある機関による署名でも可とする。

欧州委員会は、日本からの輸入食品および飼料に関する加盟国のこれまでの検査から、EUにおける輸入日本食品の安全性のリスクは低いものとみている。しかしながら、従来どおり、日本からの輸入食品および飼料の検査を慎重に実施していくとした。今回の規則案は、毎月レビューされる予定。


2011.11.25 日本食の輸入規制、EUは「3月まで延長」長野産は解除

2011.11.24 23:39

 欧州連合(EU)の欧州委員会は24日、東京電力福島第1原発事故を受け、EUが3月下旬に導入した日本産食品に対し放射性物質の検査を義務付ける輸入規制措置を来年3月末まで延長すると発表した。

 同時に、これまで検査対象の12都県に含まれていた長野県の食品については、安全が確認されたとして検査義務を解除、規制対象から外した。

 欧州委は、さらに延長を決めた理由について、福島第1原発に近い都県などで一部食品、飼料から依然、基準を大きく上回る放射性物質が検出されているとの日本の報道に基づき判断したと説明した。

 今後は福島、宮城両県、東京都など11都県産の食品をEU域内に輸出する場合、引き続き放射性物質の検査証明書の提出が要求される。(共同)


2011.09.30 日本からの輸入食品・飼料の放射線検査に関するEU規則、年末まで延長(EU)

2011年9月28日 ブリュッセル事務所

欧州委員会は9月27日、日本からの輸入食品・飼料の放射線検査に関する欧州委員会の現行規則を12月31日まで延長することを正式に採択した。

<引き続き証明書が必要>
欧州委員会は9月27日、日本からの輸入食品・飼料の放射線検査に関する欧州委員会の現行規則を12月31日まで延長することを正式に採択した。
欧州委員会の実施規則が28日付EU官報に公示され、発効は10月1日になる。
同措置はEUの食品連鎖・動物衛生常設委員会(SCoFCAH)が既に9日に合意していた。最近になっても食品から基準値を超える放射線が検出される事例が報告されていることなどから、10月以降も措置を延長することが適当と判断された。

これにより、EUに食品を輸出するに当たっては、引き続き都道府県など当局の証明書が必要となり、12都県(注1)については検査分析報告書が必要となる(2011年4月14日付記事参照)。

ただし、同措置については、これまで同様毎月見直しを行うことになっている。

(注1)福島、群馬、茨城、栃木、宮城、長野、山梨、埼玉、東京、千葉、神奈川、静岡の12の都県


2011.09.29 欧州委員会規則が与えるフードサプライチェーンへの影響(英国)

2011年9月23日 ロンドン事務所

福島の原発被災を受けて設けられた日本からの輸入食品の放射線検査に関する欧州委員会規則は、11年9月末の予定であった有効期限が11年12月末まで再延長され10月1日に発効する(注1)。英国においては、消費者による「風評被害」は目立ってはいないものの、フードチェーンに影響を与えているのは事実である。日本産品を扱う主要な事業者にヒアリングをした結果を報告する

<商品アイテム数の減少>
日本から輸入するアイテム数が震災前と比べて確実に減っているという声が事業者に多い。この理由として真っ先に挙げられるのは、日本側の協力が得られずに輸入を断念するというものだ。具体的には、原産地証明を発行する自治体の中に、体制が整っていないという事例があるという。また、証明書の発行には日本側メーカーの協力が必要だが、メーカーが手間とコストがかかることを理由に輸出自体を断念するケースも多い

日本から英国に商品を運ぶのに、震災前は全体で1カ月程度であったのが、現在は証明書の発行などの諸手続きの増加により2~3カ月程度要するようになっている。これにより、賞味期限が比較的短い日本産品は非常に厳しい状況に追い込まれる。日本国内の基準により短く設定されている賞味期限とは別に輸出用産品の賞味期限を設定してもらいたいとの声も聞かれる

<コスト高と韓国産品の攻勢>
欧州委員会規則がもたらす様々な要因によって、コスト高となっている。具体的には、日本側での証明書発行、放射線検査、英国でのサンプル検査のための抜き取り等などである。日本には放射線検査費用に対する補助金があり、日系事業者はこれを非常に好意的に受け止めており、継続を望む声が多い。欧州委員会規則以外の影響として大きいのは、為替と指摘する事業者が多く、同規制と同程度のダメージを受けていると指摘する声もあった。またEU・韓国FTA締結の影響で、韓国産の輸出競争力が強まっており、なかには、日本産に対して逆風が吹く中で、これを好機として韓国が攻勢をかけているのではないかという指摘もあった

欧州委員会規則は、日本産品の対英国輸出に確実に悪影響を与えており、他国産(韓国、中国など)へのシフトが一部に見られる状態である。これは短期的な問題ではなく、一度「商品棚」を他国産に取られると、同規制が解除されたとしても、それを取り戻すには、多くの労力とコストが必要となる。したがって、長期的視点に立つと、早期の規則撤廃が望まれるのはもちろんだが、この「棚」の確保のために関係者の継続的な取り組みが必要とされている。

2011.09.29 日本産食品の輸出入に対する取り扱いは一部緩和へ(韓国)

2011年9月20日 ソウル事務所

政府は乳幼児食品、乳加工品などの放射性ヨウ素の基準値を100Bq/kg, リットルに強化した。適用は9月1日から。一方、日本産食品の輸出入に対する取り扱いは一部緩和された。

  1. 乳幼児食品向けの放射性ヨウ素の基準が新設
    食品医薬品安全庁は、放射性物質から乳幼児を保護するために8月19日に「食品の基準および規格」の改正を行った。今回の改正により、従来にはなかった乳幼児食品に対する放射性ヨウ素の基準が新設され、乳および乳加工品の放射性ヨウ素の基準値が一層強化された。
    今回の措置は、東京電力福島第一原子力発電所の被災を受けて、韓国政府が4月14日に同製品に対する管理を強化すると発表したことをそのまま適用したものである。
    変更の詳細内容は次のとおり。

    (1)乳幼児食品
    従来:300Bq/kg,リットル(一般食品)
    変更:100Bq/kg,リットル(新設)

    (2)乳および乳加工品
    従来:150 Bq/kg, リットル
    変更:100Bq/kg, リットル

  2. 日本産食品輸入にかかる取り扱いが緩和
    同庁は、日本政府の日本産輸入食品への輸入規制等の緩和要請に応じ、日本産食品輸入に係る政府証明書等について一部の取り扱いを緩和すると回答した。同措置は、在大韓民国日本国大使館が7月27日に同庁に規制緩和を要請し、同庁から9月5日に回答があったものである。
    規制緩和のレベルにはなってないが、輸出入時の実務レベルでは一部改善があったと評価できる。詳細内容は次のとおり。

    (1)証明書における日付記載の取り扱い
    従来:実際に韓国に輸入される食品と証明がなされた食品が同一であることを確認するため、製品ごとに製造日の記載を義務付け
    変更:船積み書類で製造日、流通期限、製造番号、包装日時などを確認できる場合、証明書上に別途記載する必要なし

    (2)放射線検査結果の取り扱い
    従来:放射線検査結果について、同一の製造ロットで製造された食品であっても、日付をまたいで製造された場合、製造日ごとの添付を義務付け
    変更後:製造日ごとに添付することを原則としつつ、同一の製造ロットで日付をまたぐ場合については、1つの製造ロットで放射線検査結果1枚の添付

    (3)相談窓口の設置
    従来:検査する場所や担当者ごとに指示する内容が違う場合や、政府間の同意事項以上に厳しい取り扱いをされた場合などに相談する窓口が決められていない
    変更後:食品医薬品安全庁に相談担当部署を定め、一元的に対応(食品医薬品安全庁食品安全局輸入食品課)

2011.09.21 日本製品に対する検査緩くならず(ドイツ)

2011年9月19日 デュッセルドルフ事務所

日本からの輸入品の取扱いは以下の通り。

  1. 工業製品
    (1)工業製品に関しては、日本から来る航空便などの非農産品に対し、現在、税関は抜取り検査を実施中。
    放射能汚染が0.2マイクロシーベルトを超える場合、追加検査が必要となる。
    連邦消費者・食糧・農業省ウェブサイト (2011年7月16日)
    連邦環境・自然保護・原子力安全省ウェブサイト (2011年6月3日)

    (2)2011年4月14日のEU勧告により、日本から来る船や船便に対する放射能汚染は0.2マイクロシーベルトを超える場合、追加検査が必要となる。ただ、日本から直接にドイツの港に向かう船は少なく、通常、ル・アーヴレやロッテルダム経由で来る船が多い。
    連邦環境・自然保護・原子力安全省ウェブサイト (2011年6月3日)

    (3)連邦環境・自然保護・原子力安全省の勧告により、化粧品・医薬品のCS-137の放射能汚染の上限値は1キロ当たり500ベクレル。
    連邦環境・自然保護・原子力安全省ウェブサイト (2011年6月3日)

  2. 非工業製品
    非工業製品の取扱いに関しては、EU規制(657/2011、506/2011、351/2011、297/2011、178/2002、2218/89、No 770/90、944/89)に従い、放射線検査を実施中。2011年9月9日発表のEUプレスリリースによると農産品に対する輸入規制が年末まで延長される見込み。
    連邦消費者・食糧・農業省ウェブサイト (2011年7月16日)
    EUプレスリリース (2011年9月9日)


2011.09.21 欧州委、貨物船の放射線検査に全量検査の必要なしとの見解(EU)

2011年9月19日 ブリュッセル事務所

EUは、日本の貨物船および貨物に対する全量検査の必要はないとの見解を示した。ただし、全量検査の実施如何は加盟各国の判断に委ねられている。

<全量検査は必要なしとの見解>
ジェトロがこのほど、欧州委員会のエネルギー総局のジャンセン課長(放射線安全担当)に確認したところ、欧州委員会は7月19日、加盟国に4月15日に勧告した欧州の港湾に到着した日本の貨物船に対する放射線検査の共通基準が適正であるとの専門家の意見を、ECURIEシステム(EU内の緊急情報交換システム)を通じて、通達した("ECURIE information message Subject: Ships and ship containers from Japan")ことを明らかにした。

同通達は、6月8~9日に開催されたEURATOM条約第31条専門家委員会で提示された意見("Article 31 Group of Experts : Meeting on 8-9 june, opinion related to the accident in Fukushima")に基づくもの。同委員会は4月15日のECURIE通達で提示された基準値が適切であるとしたうえで、3月に日本を出発した船舶が航行途上にあり欧州の港で検査を受けていない限りにおいては、引き続き検査を続けるべきとの見解を示していた。

なお、同委員会は、工業品の表面検査については、(IAEA)輸送規制で規定されている基準値〔0.4ベクレル/cm2(ベータ・ガンマ線)〕が適用されるとしている。また、工業品の取引に使用するための国際的に合意された基準値の構築を目指すよう、欧州委員会およびIAEAに要請している。

また、欧州の港で行われた今までの検査結果で重大な放射能汚染は認められておらず、放射線量はEU基準値から下回るか同量であり、放射線量は減少する傾向にあり、1カ月近い間、放射能汚染の報告がなかったという。この結果を踏まえ、欧州委は、日本からの貨物船および貨物に対する全量の検査の必要はないとの見解を示している。しかし引き続き加盟国に対し、日本からの貨物船に対し異常値の放射能が認められた際は、ECURIEシステムを通じて欧州委に報告するよう求めている。全量検査は各国の判断に委ねられている。

ECURIEシステムの通達や日本からの輸入規制の実施状況などについては、欧州委員会のエネルギー総局ウェブサイトで確認できる。

<食品規制の延長は9月26日に採択の予定>
なお、食品規制については、12月末まで延長するとの欧州委員会規則案が9月9日の食品連鎖・動物衛生常設委員会(SCoFCAH)で採択されている。規則案は欧州委員会の採択後、官報に掲載されて正式に発効することになるが、採択は9月26日になる予定。


2011.09.21 EU指令に沿った食品関連規制を継続(英国)

2011年9月19日 ロンドン事務所

9月19日現在の英国における日本からの輸入品に関する規制は、EU指令No 297/2011等に沿った食品及び飼料に対するもののみとなっている。

主な規制内容は、以下のとおり。
(本規制は2011年12月31日まで適用)

  1. 指定12都県(※)で産出される全ての食品および飼料への放射性物質検査・分析証明書の添付義務付け

  2. それ以外の35道府県で産出される食品および飼料、さらに12都県から発送されたが12都県産ではない食品および飼料への原産地証明の添付義務付け

※ 指定12都県:福島県、群馬県、茨城県、栃木県、宮城県、長野県、山梨県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、静岡県


2011.09.21 工業製品も食品も規制等の変更はみられず(フランス)

2011年9月19日 パリ事務所

  1. 日本からの輸入品の取り扱いに関する規制
    工業製品も非工業製品についても、9月19日現在、規制などに関する変更はない。

    工業製品についての現況は、以下のページに詳細を掲載中。
    ル・アーブル港における海上貨物の検査実施(検査率は1~3%)(フランス)
    食品などの非工業製品についての現況は、以下のページに詳細を掲載中。
    原発事故にともなう日本産農林水産物・食品への安全性検査等規制の動向:フランス

    なお、非工業製品については、上記ページ中の「検査開始時期」で、「2011年5月25日(発効日から2011年9月30日まで適用)」とあるが、現在、「発効日から2011年12月31日まで適用」と延長されている。

  2. 在仏日系企業のサプライチェーンへの影響
    (工業製品)
    在仏日本商工会議所等へのヒアリングを実施したが、顕著な動きは散見されない。

    (非工業製品)
    (1)EU規則に基づく輸入手続きをとっているものであっても、通関に相当日数がかかる場合があり(その一部は書類不備によるもの)、賞味期限が迫ったり切れたりしてしまうと、商品価値が大幅に落ちる。また、少量で回転させているものについては、期待していたタイミングで商品が届かないことにより、商品在庫が切れてしまう場合がある。
    (2)日本のメーカーによっては、証明書取得に非協力的であったり、取得をあきらめたりするところもあり、そのようなメーカーの商品の輸入ができなくなっている。
    (3)輸入業者側も、証明書取得や放射線検査等に要するコストを踏まえ、安価で小ロットのアイテムは避ける傾向にあることから、日系食品小売店の棚は日本産がかなり激減している(棚がカラ)状態となっている。

2011.09.12 日本食品の輸入規制、EUが年内継続

【ブリュッセル=工藤武人】欧州連合(EU)加盟27か国は9日、3月の福島第一原子力発電所の事故後に発動した日本産食品や飼料に対する輸入規制を12月31日まで継続することを決めた。

EUは3月下旬、福島県周辺で生産・出荷された食品をEU域内に輸出する際、放射性物質の検査証明書の添付を義務づけるなど規制を強化している。


2011.08.19 シンガポール向け日本産食品の産地証明に関するお知らせ

2011年8月15日 09:00

シンガポール向け日本産食品の産地証明に関するお知らせ

 

日本商工会議所国際部

 

 

東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う各国の日本産食品輸入規制に関し、農林水産省からの協力要請を受け、各地商工会議所において、シンガポール向け輸出産品の産地(都道府県)についてのサイン証明の発給を行いますのでお知らせいたします。

 

 

1.サイン証明が発給可能な商工会議所

 サイン証明が発給可能な商工会議所につきましては、こちらをご覧ください。

 

2.指定様式

 発給を希望される場合は、必ず 指定の書式により、各地商工会議所に申請してください。

 

3.発給期間

 平成231228日(火)まで

 

4.問い合わせ先

 証明料金、手続き方法については、発給を希望する商工会議所へ直接お問い合わせください。

 証明の内容(産地に関する判断、輸出する食品が規制対象かどうかの判断)については、農林水産省輸出促進室(電話03-3502-3408)へお問い合わせください。

 

以上


2011.08.17 まいにちフォーラム・ファイル:収集のめど立たない放射能の影響、輸入停止、検査証明要求が34カ国・地域

■農漁業被害

 東日本大震災は日本の農漁業に大きな爪痕を残したが、特に回復の見通しが立てにくいのは福島第1原発事故による放射能の影響だ。事故収束を目指す国や東京電力の対策が一進一退を続ける中、原発から遠く離れた地域の産品からも規制値を超える放射性物質が検出され、関係者の苦悩の色は深い。放射能汚染を理由に日本からの食品輸入を規制する国もまだ多く、政府が掲げた農林水産物の輸出額1兆円という目標は遠ざかる一方だ。

 農林水産省が7月20日現在でまとめた資料によると、日本産の食品について輸入を停止したり、放射性物質の検査証明などを要求しているのは34カ国・地域に上る。

 自国による検査を強化した国も含めると、計42カ国・地域となる。カナダのように輸入規制を解除し、自国内でのサンプル検査だけに改めた国もあるが、全体としては4月ごろからほとんど増減がなく、緩和に向かう傾向はみられない。

 各国の対応を見ると、日本にとって最大の農林水産物輸出先である米国は福島、茨城、栃木、千葉、群馬、神奈川県のホウレンソウやお茶、コウナゴなど一部品目の輸入を停止。福島、茨城、栃木3県の乳製品や野菜・果実(加工品を含む)については放射性物質の検査証明を求めている。これでも中東や欧州の各国と比べれば緩い方だ。インドや豪州なども自国側での検査だけで、冷静な対応と言える。

 それ以外の多くは日本製食品の輸入に高い「防波堤」を築いている。過剰反応が特に目立つのは中東諸国で、イラク、クウェート、モロッコ、エジプトはあらゆる日本食品の輸入を全面的に停止。日本の近隣諸国では、中国が輸入停止の対象産地を当初の12都県から10都県に減らしたものの、他の産地にも検査証明や産地証明を求めるなど厳しい規制を続けている。韓国は福島など6県のホウレンソウやお茶などを禁輸。その他の都道府県についても検査証明や産地証明を課している。

 欧州連合(EU)は宮城、山形、福島、群馬、栃木、茨城、千葉、長野、埼玉、東京、神奈川、静岡の12都県の全食品に検査証明を要求。他の道府県については産地証明を条件としている。ノルウェー、スイス、アイスランドといったEU非加盟の欧州諸国は更に厳しく、新潟を加えた13都県が対象だ。

 こうした輸入規制の多くは、日本国内で行われている出荷制限措置などの範囲を大きく超えるもので、日本政府は「科学的根拠がない」と反発。世界貿易機関(WTO)の事務レベル会合や5月の日中韓首脳会談、6月22、23日にパリで開かれた主要20カ国(G20)農相会合(日本からは篠原孝副農相が出席)などの場で繰り返し緩和を求めてきた。

 しかし、日中韓首脳会談では、中国の温家宝首相が一部緩和を表明するなど「リップサービス」はあったものの、抜本的な改善は図られていないのが実情だ。7月に入ってからは、稲わらを食べた牛の肉から規制値を超える放射性セシウムが検出されるケースが国内で相次ぎ、各国が輸入規制の対象品目を食肉などに広げる可能性もある。

 ◇「攻めの農業」に暗雲

 日本産食品に厳しい視線が向けられる中、当然ながら輸出には急ブレーキがかかっている。財務省の貿易統計を元に農水省が集計したところ、5月の農林水産物輸出額は306億円で、前年同月比16・6%減少。減少幅は4月の14・7%から1・9ポイント広がり、依然として影響が拡大し続けていることを裏付けた。特に水産物は5月が29・6%減と落ち込みが激しい。

 農水省によると、各国政府による輸入規制だけでなく、民間レベルの反応も厳しい。▽欧州に野菜を輸出していた業者が取引を拒否された▽マグロやノリなどの輸入先が韓国産に切り替えられた▽米国向けに輸出した豆腐が税関で検査に時間がかかり、廃棄に追い込まれた▽タイのカツオ・マグロ缶詰の最大手メーカーが「政府の産地証明・放射能検査証明があっても北西太平洋で漁獲されたカツオ・マグロは買わない」と日本の大手商社に通告--などの事例が報告されているという。

 近年、日本の農林水産物は品質や安全性が高く評価され、輸出実績も04年の3609億円から昨年は4920億円と、おおむね順調に増えてきた。輸出をテコに農林水産業の活性化を図る「攻めの農業」も叫ばれ、政府は農林水産物の輸出額を2017年までに1兆円に伸ばすとしてきたが、原発事故の影響で目標年次の見直しも検討されている。

 逆に、農林水産物の輸入は5月に20・8%増の7389億円と大幅に増加。この流れが定着すれば、既に先進国最低水準の食料自給率(カロリーベース、09年度で40%)が更に低下する恐れもある。今年度の自給率は来年夏にまとまるが、もし40%割れとなれば06年度以来5年ぶりだ。

 世界に広がる風評被害は農家や漁業者、食品メーカーや流通業者の経営基盤を直撃する。売り上げが減るだけでなく、検査証明や産地証明に多大なコストと時間がかかり、鮮度など品質の劣化にもつながるからだ。検査費用は1品目あたり2万~3万円程度と高額で、品目ごとに要求されるため、採算が悪化して輸出をあきらめる事例も少なくないという。

 また、国内で食品の放射性物質検査に対応できるのは約30機関しかない。これらの機関には、他にも食品や土壌、水質などの検査依頼が殺到しているため、輸出業者らのニーズに応じ切れない実態もある。

 国の原子力損害賠償紛争審査会は国内で生じた風評被害を一定の枠内で補償する指針を示したが、輸出については「47都道府県を一律に輸入停止の対象にするといった過剰な規制まで東京電力に責任を負わすのか」といった意見もあり、論議の行方は不透明だ。賠償の範囲が狭く限定された場合、多くの生産者や輸出業者は「泣き寝入り」を強いられることになりかねない。

 ◇日本食を世界無形遺産登録へ

 日本食への逆風が強まる中、農水省は7月5日に日本食文化の世界無形遺産登録に向けた検討会を設置した。来年3月の申請へ向けて検討会を重ね、10月の取りまとめを経て最短で2年後の登録をめざすという。すしや懐石料理など日本独自の食文化をアピールし、原発事故で傷ついたイメージを回復することも狙いだが、政府と東電の対応が迷走を続ける限り、成果は未知数と言わざるを得ない。

2011年8月12日

2011.08.10 日本食品輸出が急速に回復、6月は前年比11.6%増に(世界)

2011年8月9日 農林水産・食品調査課

財務省貿易統計(ジェトロまとめ)によれば、日本における6月の食品輸出額は、4、5月の大幅減(それぞれ、前年同月比10.3%減、同16.6%減)から一転、同11.6%増の3億3,342万ドルへ急速な回復を遂げた。円ベースでみても、4、5月(それぞれ、同20.1%減、同26.4%減)から同1.2%減(268億1,580万円)へと減少幅が縮小した。

<アジア向け輸出が回復を牽引>
6月の食品輸出を国・地域別にみると、香港、中国向け輸出は、5月に続き前年同月比大幅割れとなったものの、減少幅は大きく縮小した(それぞれ、前年同月比24.3%減→同13.5%減、同63.3%減→同45.6%減)(表1)。この他、台湾、韓国、タイ向け輸出が顕著な回復を示した(それぞれ、同18.6%増、同8.4%増、同93.7%増)。大幅増となったタイ向け輸出では、特にマグロ、カツオをはじめとする魚類等の輸出が急増、全体の回復に大きく寄与している。

表1.日本の食品輸出内訳(ドル建て)

<輸入食品に対する日本シェア回復の兆し>
主要輸出相手国・地域において、輸入食品に対する日本のシェアは3月以降低下し続けてきたが、6月に入り、この状況に変化が生じた(図1)。香港、韓国では、低下傾向に歯止めがかかり、5月と同水準で推移。タイでは6月に反転した。中国では依然としてシェアの低下が続いており、4月以降、07年以来の最低水準を更新し続ける厳しい状況が続いているが、いか等の一部品目では前年同月比で増加している。

図1.主要国・地域における食品輸入に占める日本の割合

アジアをはじめとする諸外国・地域における、日本産食品に対する輸入規制措置緩和(表2)、一部国・地域ではあるが風評被害の軽減(注)といった相手国・地域側の動向に加えて、生産、供給能力の復旧(図2)といった国内動向が確認できる。今後もこういった動きが加速すれば、さらなる輸出回復が見込まれる。

表2:主要国・地域における日本食品輸入規制緩和の動き

図2. 食料品・たばこ工業の鉱工業指数

(注)「特集:原発事故後の海外日本食市場への影響」を参照

日本食品輸出が急速に回復、6月は前年比11.6%増に(世界)

2011年8月9日 農林水産・食品調査課

財務省貿易統計(ジェトロまとめ)によれば、日本における6月の食品輸出額は、4、5月の大幅減(それぞれ、前年同月比10.3%減、同16.6%減)から一転、同11.6%増の3億3,342万ドルへ急速な回復を遂げた。円ベースでみても、4、5月(それぞれ、同20.1%減、同26.4%減)から同1.2%減(268億1,580万円)へと減少幅が縮小した。

<アジア向け輸出が回復を牽引>
6月の食品輸出を国・地域別にみると、香港、中国向け輸出は、5月に続き前年同月比大幅割れとなったものの、減少幅は大きく縮小した(それぞれ、前年同月比24.3%減→同13.5%減、同63.3%減→同45.6%減)(表1)。この他、台湾、韓国、タイ向け輸出が顕著な回復を示した(それぞれ、同18.6%増、同8.4%増、同93.7%増)。大幅増となったタイ向け輸出では、特にマグロ、カツオをはじめとする魚類等の輸出が急増、全体の回復に大きく寄与している。

表1.日本の食品輸出内訳(ドル建て)

<輸入食品に対する日本シェア回復の兆し>
主要輸出相手国・地域において、輸入食品に対する日本のシェアは3月以降低下し続けてきたが、6月に入り、この状況に変化が生じた(図1)。香港、韓国では、低下傾向に歯止めがかかり、5月と同水準で推移。タイでは6月に反転した。中国では依然としてシェアの低下が続いており、4月以降、07年以来の最低水準を更新し続ける厳しい状況が続いているが、いか等の一部品目では前年同月比で増加している。

図1.主要国・地域における食品輸入に占める日本の割合

アジアをはじめとする諸外国・地域における、日本産食品に対する輸入規制措置緩和(表2)、一部国・地域ではあるが風評被害の軽減(注)といった相手国・地域側の動向に加えて、生産、供給能力の復旧(図2)といった国内動向が確認できる。今後もこういった動きが加速すれば、さらなる輸出回復が見込まれる。

表2:主要国・地域における日本食品輸入規制緩和の動き

図2. 食料品・たばこ工業の鉱工業指数

(注)「特集:原発事故後の海外日本食市場への影響」を参照



2011.08.05 食品輸入規制緩和を保留 中国、牛肉汚染拡大で

【北京共同】福島第1原発事故を受けた日本産食品の輸入規制措置をめぐり、中国政府が、日本で放射性セシウムに汚染された稲わらを食べた牛の肉の問題が広がっていることから、既に発表している規制緩和の方針を当面保留する考えを日本政府に伝えていたことが4日分かった。複数の日中関係筋が明らかにした。

 日本側は、中国の規制緩和方針を踏まえ、日本酒などの加工食品の輸出再開に向け準備を加速してきただけに、地方や経済界への影響は大きそうだ。


2011.08.02 日本からの食品輸入、必要書類めぐり混乱

2011年08月01日 トロント発

 カナダ食品検査庁(CFIA)は6月13日付で、東日本大震災後に実施してきた日本からの食品輸入に当たっての宣誓証明書や検査書類の提出義務を解除したが、一部の輸入業者に周知されず、混乱が生じている。政府は、輸入業者から書類提出を要求された場合、カナダ国境庁(CBSA)に直接問い合わせて事実確認してほしい、と呼び掛けている。

通商弘報


2011.08.02 新保健省告示、8月6日官報掲載され施行予定(タイ)

2011年8月1日 バンコク事務所発

7月29日、タイ保健大臣は、日本から輸入される食品に関する輸入通関手続きの負担軽減措置を盛り込んだ新保健省告示「2011年放射性物質に汚染された可能性がある食品の輸入条件」に署名。タイ保健省食品医薬品局(FDA)は同日付で、8月6日に官報掲載され施行予定とするFDAニュースリリースを発表した。

7月29日付のFDAニュースリリース、「FDA、日本からの食品輸入に対し適用される新告示の発効を準備(2011年7月29日)」の内容(仮訳)は以下の通り。

保健大臣は日本からの食品輸入に関する告示に署名した。2011年8月6日に官報掲載され施行される見通し。ピパット・ジンセーリーFDA長官は、日本からの食品輸入監視について、次のように述べた。これまでFDAは継続的に日本からの輸入食品の監視を行っており、放射性物質汚染のリスクがある食品の輸入条件をより適切なものにするため調整を行ってきた。FDAが発表した、保健省告示「2011年放射性物質に汚染された可能性がある食品の輸入条件」が発効する際には、現在使用されている「2011年4月11日付け放射性物質に汚染された可能性がある食品の輸入条件」は廃止される。

今回の新告示では、食品添加物、風味を調整する成分、食品を保存する成分を除く全ての食品が対象となる。適用される地域は、福島、群馬、茨城、栃木、宮城、東京、千葉、神奈川、静岡の9県。これらの地域で生産された食品を輸入する際には、放射性物質の検出量が「2011年4月11日付け放射性物質に汚染された食品基準」に示されている基準の範囲内であることを示す分析結果証明書を提出しなければならない。分析結果証明書の発行部署は、日本の所管政府機関、日本の所管政府機関から委任を受けた機関、政府の分析機関、政府から認可を受けた分析機関、国際的な分析能力を持った分析機関、これらのうちいずれかでなければならない。この分析結果証明書は、輸入の都度FDA事務所に提出する必要がある。

FDA長官によると、上記の9県以外で生産された食品は、原産地証明書を提出しなければならない。原産地証明書の発行機関は、日本政府機関、日本政府の所管部署から認証を受けた部署、日本の商工会議所(Chamber of Commerce and Industry) のうちいずれかでなければならない。この原産地証明書は、輸入の都度FDA事務所に提出する必要がある。原産地証明書がない場合には、食品の種類、放射性物質の検出量を記載した分析結果証明書をもって代用することが可能である。

またFDA長官はFDAによる分析結果に関して次のように述べた。現時点(2011年7月28日時点)でFDAは401検体をサンプリングし、うち386検体の結果が明らかになっており、これらの分析結果は、放射性物質の検出量は全て「正常」な水準であった。FDAは今回の事態に対応するため広範囲な情報収集を行っている。消費者はFDAの対応を信頼して頂きたい。また国内の消費者を守るために協力してくれている輸入業者に感謝している。今後ともFDAはサンプリング検査の結果など情報提供を続けていく。また新告示が官報に掲載された際には、告示をFDAウェブサイトに掲載する。

2011.08.01 新保健省告示、保健大臣の署名を了し、8月6日に官報掲載され施行予定(タイ)

729日、タイ保健省食品医薬品局(FDA)は、日本から輸入される食品に関する輸入通関手続きの負担軽減措置を盛り込んだ新保健省告示(「2011年放射性物質に汚染された可能性がある食品の輸入条件」)について、保健大臣の署名を了したため、86日に官報掲載され施行予定とするFDAニュースリリース(同日付)を発表した。なお、これまでFDAは、新保健省告示の施行は官報掲載翌日と説明してきたが、今回の発表により官報掲載と施行が同時に行われる可能性もある。

7月29日付のFDAニュースリリースの内容(仮訳)は以下の通り。

FDA、日本からの食品輸入に対し適用される新告示の発効を準備(2011年7月29日)

 保健大臣は日本からの食品輸入に関する告示に署名した。2011年8月6日に官報掲載され施行される見通し。FDAはこれまで401検体を分析しており、386検体はすでに結果が明らかになっており、全て「正常」な水準となっている。

 ピパット・ジンセーリーFDA長官は、日本からの食品輸入監視について以下のように述べた。これまでFDAは継続的に日本からの輸入食品の監視を行っており、放射性物質汚染のリスクがある食品の輸入条件をより適切なものにするため調整を行ってきた。FDAは保健省告示「2011年放射性物質に汚染された可能性がある食品の輸入条件」を発表した。この告示が発効する際には、現在使用されている「2011年4月11日付け放射性物質に汚染された可能性がある食品の輸入条件」は廃止される。今回の新告示では、食品添加物、風味を調整する成分、食品を保存する成分を除く全ての食品が対象となり、適用される地域は、福島、群馬、茨城、栃木、宮城、東京、千葉、神奈川、静岡の9県である。これらの地域で生産された食品を輸入する際には、放射性物質の検出量が「2011年4月11日付け放射性物質に汚染された食品基準」に示されている基準の範囲内であることを示す分析結果証明書を提出しなければならない。分析結果保証書の発行部署は、日本の所管政府機関、日本の所管政府機関から委任を受けた機関、政府の分析機関、政府から認可を受けた分析機関、国際的な分析能力を持った分析機関、これらのうちいずれかでなければならない。この分析結果証明書は、輸入の都度FDA事務所に提出される必要がある。

 FDA長官によると、上記の9県以外で生産された食品は原産地証明書を提出しなければならない。原産地証明書の発行機関は、日本政府機関、日本政府の所管部署から認証を受けた部署、日本の商工会議所(Chamber of Commerce and Industry) のうちいずれかでなければならない。この原産地証明書は、輸入の都度FDA事務所に提出される必要がある。原産地証明書がない場合には、食品の種類、放射性物質の検出量を記載した分析結果証明書をもって代用することが可能である。現在、保健省大臣は新告示に署名済みであり、2011年8月6日には官報掲載され、施行される見通しである。

またFDA長官はFDAによる分析結果に関して以下の様に述べた。現時点(2011年7月28日時点)でFDAは401検体をサンプリングし、うち386検体の結果が明らかになっており、これらの分析結果は、放射性物質の検出量は全て「正常」な水準であった。FDAは今回の事態に対応するため広範囲な情報収集を行っている。消費者はFDAの対応を信頼して頂きたい。また国内の消費者を守るために協力してくれている輸入業者に感謝している。今後ともFDAはサンプリング検査の結果など情報提供を続けていく。また新告示が官報に掲載された際には、告示をFDAウェブサイト(www.fda.moph.go.th)に掲載する。              (井上知郁)                    

FDAウェブサイト:http://www.fda.moph.go.th/

保健省食品医薬品局(FDA)の報道発表資料(タイ語原文):http://www.fda.moph.go.th/www_fda/data_center/ifm_mod/nw/1574430216_ข่าวอาหารนำเข้าจากญี่ปุ่น_29-Jul.11.pdf

2011.08.01 中国やカナダ、日本産食品の輸入規制緩和広がる 6月の輸出、前年の水準に (日経)
(07/29 04:00)

 日本の食品に対する輸入規制を見直す動きが広がってきた。東京電力福島第1原子力発電所の事故をきっかけに多くの国が「日本産」の輸入制限に動いたが、中国やカナダなど輸入を再開する国が増え始めた。日本からの食料品輸出は前年近くまで持ち直している。


共同
 3月の東日本大震災後、海外各国は放射性物質で汚染された可能性がある日本の食料品の輸入規制を強めた。
 中国は4月から12都県の全食品の輸入を禁止。12都県以外の食品についても放射能検査済みの証明書の効力を認めなかった。対中輸出はほぼ停止した状態だったが、このほど放射性物質の検査や原産地の証明書の提出を条件に一部の水産物の輸入を再開した。
 またカナダは日本産食品に対する検査強化を全面解除。タイやシンガポールなどアジアでも見直しが相次いでいる。
 各国が厳しい輸入制限を修正しているのは、サンプル調査の結果に基づいて生産地を限れば、放射性物質の基準値を下回ることが確認されたためだ。米国や欧州連合(EU)は日本側の検査結果を踏まえ、規制対象の生産地も絞り込んでいる。
 財務省の貿易統計によると、5月に前年より22.2%も減った食料品の輸出額は、6月は2.6%減と落ち込み幅が大幅に縮まった。食料品輸出の4割を占める水産物が5月の3割減から6月は1.5%減に。冷凍カツオやたいの活魚が3割増になるなど持ち直した。
 とりわけ主要輸出先であるアジア向けの水産物は0.8%増とプラスに転じた。一方で、キャベツが6割減、リンゴが3割減となるなど苦戦している産品もある。
 宮城県など東北の自治体は放射性物質の検査の強化を急いでいる。輸入国の不安を和らげようと、積み出し港を東日本から門司や福岡など西日本へ変える動きもある。
 震災後の輸入規制で「日本の食品メーカーの現地工場は原材料不足に陥っていた」(日本貿易振興機構)。規制緩和で荷動きが戻れば、食料品の供給体制の目詰まりは解消できるとみられる。
 とはいえ、海外で広がった深刻な風評被害をすぐに解消するのは難しい。日本食は安全・安心を売りにした高級食材という位置付けだったが、「ブランド力を回復させるにはかなりの時間がかかる」(九州の農産物貿易会社)との声が多い。

2011.07.29 日本からの輸入食品、輸入事業者の間で必要書類に関して混乱(カナダ)

2011年7月28日 トロント事務所発

カナダ食品検査庁(CFIA)は6月13日付で、震災後必要であった日本からの輸入食品の「宣誓証明書」や検査結果の提出の義務付けを解いているが、一部のカナダの輸入事業者の間でこれらが未だに義務付けられているとの混乱が生じている。カナダ政府は、輸入事業者から誤った情報をもとに提出書類を要求された場合、カナダ国境庁に直接問い合わせて事実確認を行ってほしい、と呼びかけている。

<義務付けが解かれた後も引続き書類を要求するケースも>
カナダ食品検査庁では、3月11日に発生した東日本大震災以後、東京電力福島第一原子力発電所の被災を受けて、4月1日から日本からの輸入食品および飼料について抜き取り検査を行い、商品の放射線査結果を公開するとともに、輸入者に対しては商品の安全性を証明する「宣誓証明書」や検査結果の義務付けを行ってきた。しかし、6月13日をもって本措置は解かれ、「宣誓証明書」や検査結果の提出は義務ではなく、輸入者の任意提出に委ねられることになった(2011年6月17日付記事参照)。

しかし、義務付けが解かれた6月13日以降も、カナダの輸入事業者が宣誓証明書や検査結果が引続き必須の提出書類であると誤って認識し、日本の輸出業者に対して要求している事例が散見される。この要因は、同庁ウェブサイト発表の、「国内および海外での動向を見極めた結果、2011年6月13日以降、カナダ食品検査庁は、輸入食品の定期検査を不要と判断する。カナダ食品検査庁は、『輸入者から提供される書類』の確認を引続き行う」という文面にあるようだ。文中の『輸入者から提供される書類』は、同庁へジェトロが確認したところ、カナダへの輸入で通常必要な書類(植物検疫証明書等)を指しており、宣誓証明書に付随する原産県証明や検査結果証明を指しているわけではないとの回答を得ている。しかし、こうした記述が同庁のウェブサイトにはみられないため、一部の輸入事業者の間で混乱を招いているようだ。

<輸入者から誤った情報を要求された場合は、カナダ国境庁へ問合せを>
こうした事態に対してカナダ政府関係者は、「輸入の際に問題があれば、まずカナダ国境庁に問合わせてほしい。震災後の上乗せ規制は完全撤廃しているので、輸入事業者が間違ったことをしていれば対応する」とコメントしている。カナダ国境庁(Canada Border Services Agency:CBSA)他のサイトへは日本の税関にあたり、カナダ食品検査庁と連携して輸出入品の管理を行っている。仮にカナダの輸入事業者が「カナダ食品検査庁が必要としているから」という理由で、書類を要求してきた場合は、輸入事業者に直接カナダ国境庁へ問合せるよう依頼すれば、カナダ国境庁にて、正しい情報を提供してくれる。

また、カナダ食品検査庁では、各食品の輸入条件をウェブサイト「自動輸入参照システム(AIRS:Automated Imported Reference System)他のサイトへ」で公開している。先に宣誓証明書が義務付けられていた折には、例えば、日本産の「醤油(Soya Sauce)」の輸入条件を検索すると、「Attestation(宣誓証明書)」の提出が輸入条件として記載されていたが、執筆時点(7月27日)では、こうした記載はなくなっている。このようなサイトの情報を輸入業者側に提示することも、輸入業者との正確な輸入情報の共有に繋がる。


2011.07.29 原発事故後の日本食ブームの動向(フランス)

2011年7月25日 パリ事務所発

福島原子力発電所の事故を踏まえ、フランスのメディアは冷静な報道を続ける一方、食品に関する報道は少ない。その論調は、フランスの日本食レストランへの客足の影響や在庫の減少を懸念するものが多いが、その一方で寿司を中心とする日本食ブームは衰えを見せていない。

<メディアの論調>
フランスにおける日本食の影響を扱ったメディアの主な論調は、日本食レストランにおける客の減少と在庫の減少への懸念を伝えるものが多かった。ただし、ほとんどがウェブ版での報道であった。

例えば、当初のメディアの取り上げ方としては、ルモンド紙が、4月12日付けウェブで、客が30%減ったとする日本食レストランの声を紹介しつつ、日本食料品店では在庫切れのおそれがあることから、中国産等の代替産品を輸入する可能性について触れた。また、日刊紙のフランスソワールも、4月15日付けウェブで、客が減ったとする日本食レストランの声を紹介する一方、「ヨーロッパで食べる日本食については心配していない」とする日本食レストランの客の声もあわせて紹介していた。また、同紙はフランスにある日本食レストランで利用される多くの製品は、魚介類をはじめ、日本から輸入されていないため、レストラン関係者は最近ではあまり心配しなくなっていること、ただし、海藻については在庫切れの恐れがあること、その分を韓国産等で代替する可能性について紹介していた。

また、フィガロ紙も4月22日付けウェブで、客数の減少を紹介しつつも、フランスへは日本からほとんど魚類の輸入がないことを紹介している。

他方、5月30日付20minutes紙(日刊のフリーペーパー)は、現在フランスで強い人気を誇る日本産ウィスキーをとりあげ、「原発事故により日本の蒸留酒の生産は確実に減るであろう。日本のウィスキーの愛好家は、今、在庫を確保すべき時だ」と、積極的に日本の高級ウィスキーを紹介している。

<事故当初の現地系日本食レストランの対応>
現地系の日本食レストラン及び寿司製造業者の中には、自社ホームページにおいて、使用している魚介類及び米の原産地を示したり(その中に日本産はない)、それぞれの魚介類の産地を明示した卸売業者の手紙を店頭に掲載するなど、食材の安全性を訴えているところも存在する。しかし、ホームページの場合は、いずれもページをたどっていかないと見つかりにくいところに、細かい字で書かれてあることが多く、トップページで大々的に「日本産を使っていない」と紹介しているところは今のところ見られない。

<現在は寿司などの日本食ブームが衰えを見せず>
フランスの専門誌であるLINEAIRESは6月号の紙面で、ハイパーマーケットでの寿司ブームを次のように伝えている。フランスの寿司消費は外食が多く、家計の4%がGMSで寿司を買うのに対し、35%がレストランで食べている。GMSの寿司の取扱量は700トンであり、このうちスーパーマーケットの取り扱いは約50トン程度と小さい一方、ハイパーマーケットでの寿司の取扱量はGMS全体の約92%であり、前年比16%増と非常に好調である。また、消費主体は35歳以下の若年層が主体であり、全体の30%を占めている。他方、高齢層の消費は少ないものの、50~64歳代の消費は10年には前年比で倍増(58%増)しており、今後のターゲットとなり得る。また、家族構成では、世帯人数が4人以上の家計で、寿司の消費が多くなっている。同紙では、GMS等に寿司パックを卸している大手の寿司製造業者であるマルコポーロ社を紹介し、同社は、夏季にGMSの軽食コーナーにも棚を広げることで、売り場を拡大するとともに、本年4月から消費期限を製造日+4日とし、1日長くしたと述べている。

また、現地系大手寿司チェーンのPlanet Sushiは、リヨンで出店を求める声が大きく、ソーシャルネットワーク上では、同社のリヨン出展を求めるページまで作られたことなどを踏まえ、リヨンの大通りに店舗を出店した。同社は、このようなブームはここ10年程度で、まだ始まったばかりであるとした上で、競争の結果、淘汰が起こっていくだろうと見ている(※1)。このようなブームは外食だけではない。例えば、フィガロは流行のグルメシリーズとしてレシピ本をシリーズで出版しており、そのシリーズの一つとして、「sushis & yakitoris」のレシピが7月に出版された。内容は、太巻きやサバの押しずし、焼き鳥のバリエーションなど豊富である。

このように日本食に対する関心は衰えておらず、原発事故後、一時期日本からの輸入を見合わせていた輸入業者も存在するが、在庫が少なくなってきたことから、逆にレストラン側から問い合わせを受けるというケースもあるようだ。

※1,専門誌 L'Hôtelerie et Restauration

<日系の日本食レストランの状況>
毎年、夏の時期はフランス人客がテラス(屋外の席)を求めてお店を選ぶ傾向があるため、一般的にテラス席がない日本食レストランは、その観点では不利となる。それにもかかわらず、7月下旬に足を運んだ3軒の日系の日本食レストランはいずれも満席で、予約していない客はいずれも入れなかった状態であった。そのうちの1軒に、一人で食べに来ていたフランス人に、日本食のイメージについてインタビューしたところ、次の回答であった。「僕はミラノに12年間在住しているが、ミラノでも毎日日本食を食べている。原発事故後、一時期はためらったものの、すぐに再開し、今ではまったく心配していない。他のフランス人も心配している人はもはやほとんどいないのではないか。」。原発事故以来、寿司以外の日系の日本食レストランもいくつか訪れたが、当然ながら価格や立地等により、平常時から客の入りに差はあり、原発事故前に好調であったところは、固定客がかなりついており、おおよそ好調であると言えそうだ。


2011.07.27 食品の放射線検査結果、基準値以下(ニュージーランド)

2011年7月21日 オークランド事務所発

政府は、日本から輸入される食品はごくわずかで、品目も限定的なことから、東日本大震災後の輸入品に関する放射線検査で証明書の添付を義務付けることもなく、ケース・バイ・ケースで検査してきた。国立放射線研究所が行った食品と中古車に関する検査の結果が発表されたが、いずれも基準値を下回った。

<食品17種、セシウム、ヨウ素とも2ベクレル以下>
農林省(MAF)は東日本大震災後、日本からの食品輸入についてモニタリングを行っており、必要に応じて国立放射線研究所で放射線検査を実施してきた。7月4日までに17種の食品の検査が実施されたが、検出された放射性物質は安全基準の範囲内で問題ないとの検査結果が7月11日に発表された。

放射線検査が実施された品目は、千葉産の揚げ豆腐、茨城産のワサビ、豆腐、蒸しイカ、イワシ、海草、栃木産のショウガ漬物、長野産のシイタケ、みそ(4件)、群馬産のナス、静岡産の緑茶(2件)、宮城産のみそ、漬物。

検査基準となったのは以下の国際食品基規格(コーデックス基準)。

検査結果によると、検出された放射線の数値は国際基準を下回っており、自然界に存在するレベルである2ベクレル以下だった。

政府は、今後も日本や国際機関から情報を収集するとともに、必要に応じて放射線検査を続けるとしている。

2011.07.22 食品の放射線検査をEUに準じて見直し、対象に静岡県を追加、山形県、新潟県を除外(スイス)

2011年7月19日 ジュネーブ事務所発

スイス政府は7月16日、日本からの輸入食品に対する放射線検査の結果分析報告書を求める対象に静岡県を追加するとともに、山形県と新潟県を除外した。これは、EUが欧州委員会規則を見直し7月11日に発効したことを受けたもので、規制内容および証明書の申請フォームはEUに準じている。

<EUに準じ静岡県を追加、山形県と新潟県を除外>
今回の規制見直しは、6月17日にパリ郊外の空港に到着した静岡県産緑茶の乾燥茶葉からEUの基準値を超す放射性セシウムが検出されたことで、EUが静岡県を検査対象に追加したことを受けたものだ。一方、EUは山形・新潟両県産の食品・飼料については、日本当局の分析結果を踏まえ、福島原子力発電所被災による影響はごく限られており、ほぼすべての検査で安全が確認されたと判断し、放射線検査結果分析報告書を求める対象から両県の除外を決定しており、スイスもEUに準拠することとなった。

これにより、スイスにおいて放射線検査の分析報告書を求められる対象地域は、福島、宮城、群馬、茨城、栃木、埼玉、東京、千葉、神奈川、長野、山梨、静岡の12都県になる。

<証明書の申請フォームもEUに準拠し変更>
また、7月11日発効のEU規則の改正で、証明書の申請フォームも変更された。スイスは、EUの申請フォームを転用しているため、7月11日発効のEUによる規制改正後のものを利用することになる。

2011.07.12 香港の日本食レストラン相次ぎ閉店

福島第1原発事故が香港の日本食レストランを直撃している。11日付の香港紙「明報」が、同原発の風評被害で香港に600~650店あるとされる日本食レストランのうち、これまでに20店以上の日本食レストランが閉店に追い込まれていると報じた。

同紙が業界関係者の話として伝えたところによると、福島第1原発事故により、客足が激減。売り上げは震災前に比べ1~3割も落ち込むありさまで、価格を下げて客の確保に苦心する店が多数出ている。

さらにある日本食レストラン経営者は「4月に比べ5、6月は多少回復したが、まだ震災前の水準には戻らない。客の不安が解消されるのを待つしかない」と話している。

この経営者の店では震災前はウニやアワビといった食材の8割を日本から輸入していたが、震災後は風評を避けるために輸入先を変えざるを得ず、コストは25%上昇した。

それ以外の食材も値上がりが続き、豚肉が震災前の30%、小麦粉などは1年前の3倍になっており、経営悪化に拍車をかけているという。


2011.07.08 食品の放射線検査対象に静岡を追加、山形、新潟を除外(EU)

2011年7月8日 ブリュッセル事務所発

欧州委員会は7日、日本からの輸入食品の放射線検査に関する欧州委員会規則を見直し、静岡県を追加、山形県、新潟県を対象から除外し、放射能検査対象を12都県にすることを決定した。改正規則は8日にEU官報に掲載され、11日に発効する。

<静岡県産の緑茶から基準値を超える放射性物質を検出>
フランス経済財政産業省消費・競争・不正防止総局(DGCCRF)は6月17日、パリ郊外の空港に到着した静岡県産の緑茶の乾燥茶葉からEUの基準値を超す放射性セシウム(茶葉1キロあたり1,038ベクレル)を検出したことを報告し、それを受けEUは今回の規制改正を決定した。緑茶に該当する放射性セシウムの基準値は、1キロ当たり500ベクレルと規定されている。

<山形県産及び新潟県産の食品・飼料に対する安全性が認められる>
EUは山形、新潟両県産の食品・飼料に対する日本当局の分析結果を踏まえ、福島原発事故による影響はごく限られており、ほぼすべての検査で安全が確認されたと判断し、放射線検査対象から両県を除外することを決定した。既に7月4日の食品連鎖・動物衛生常設委員会(SCoFCAH)で、加盟国含め合意に達していたが、欧州委員会により7月7日、正式に採択された。

これにより、放射性物質検査の分析報告書を求められる対象地域は、福島県、群馬県、茨城県、栃木県、宮城県、長野県、山梨県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、静岡県の12都県になる。

<新しい証明書に変更>
また同改正規則により、証明書の申請フォームが静岡県を追加し、山形県、新潟県を除いた新しいもの(同改正規則の付属書1参照)になる。

今回の改正規則は、9月30日まで有効だが、9月初旬にも見直される予定。

2011.07.05 EU、日本からの食品輸入規制に変更

欧州委員会は7月4日、日本からの輸入食品に関して、
規制対象地域に静岡県を追加する一方で、山形県と新潟県を除外すると発表しました。
この結果、EU向け輸出について、放射性物質検査分析報告書の
提出が義務づけられる対象地域は次の12都県となります。
福島、群馬、茨城、栃木、宮城、長野、山梨、埼玉、東京、千葉、神奈川、静岡。

欧州委員会の通達(7月4日付け)
http://europa.eu/rapid/showInformation.do?pageName=middayExpress

2011.07.05 マレーシア、日本からの食品輸入規制を緩和

 農林水産省は4日、マレーシアが日本からの食品輸入規制を1日付で緩和したと発表した。これまでは福島や宮城など11都県で作られた食品について政府による放射能検査証明書を求め、他の道府県に対しても産地証明書を求めていた。今後は全都道府県に産地証明書のみを求める。ただ、福島や宮城など8県についてはマレーシア側で放射能検査を実施する。


2011.07.04 日中外相会談 日本食品輸入 規制緩和要請へ

 松本剛明外相は4日午前(日本時間同)、中国の楊潔※外相と北京で会談する。福島第1原発事故を受け中国政府が実施している日本産食品の輸入規制の緩和を要請。昨年9月に尖閣諸島周辺で起きた中国漁船衝突事件を踏まえ、5月の日中首脳会談で合意した「海上での危機管理に向けた連絡メカニズム」の構築促進を確認する。東シナ海ガス田共同開発に関する条約締結交渉の早期再開も求める見通しだ。

 両外相は東日本大震災からの復興に向けた日中両国の協力推進で一致。日中国交正常化40周年を迎える来年に向け、文化や人的交流の強化を目指す方針を確認する。

 中国の日本産食品の輸入をめぐっては、温家宝首相が5月、福島など12都県産品を対象とした食品輸入禁止措置から山梨、山形両県の産品を除外すると表明。ただ禁止食品の生産地を福島県など3県に絞った上で食品の種類も限定している米国などと比べ依然、厳しい内容になっている。

 両外相は、日米両国が中国の軍備増強や海洋進出をけん制した新たな共通戦略目標についても意見交換。松本外相は、中国とベトナムなどとの南シナ海での領有権争いへの懸念を伝えた上で「地域の安定のために責任ある建設的な役割」を果たすよう求めるとみられる。(共同)

2011.07.04 小売・製造部門では日本からの輸入確保が課題(ベトナム)

2011年6月27日 ハノイ事務所発

<日本食レストランへの影響はほぼ沈静>
原発事故直後、一部の日本食レストランでは風評被害により売上が減少した。ある日本食レストランでは、店舗入口に「当店で使用されている食材について」という注意書きを貼り出し、使用している食材の安全性を客に訴えかけていた。現在は、概ね震災前の状態に回復しており、大きな風評被害が発生しているという話はない。

<小売・製造業では日本からの輸入に影響が残る>
原発事故直後はベトナム側の検査体制に不明瞭な点があったため、日本の輸出企業がベトナムへの日本食材の輸出を自粛する動きがあった。この結果、現地で日本食品を取り扱っている小売業者は商品の仕入れができなくなり、事業の継続について不安を抱える時期もあったという。また、ある日系食品製造業者は、原材料の仕入れが難しくなり、生産計画を変更することになったという。依然としてベトナムへの輸出を自粛している企業があるものの、すでに大半の企業は取り引きを再開しており、上記問題は今後解決すると思われる。なお、現在日本から農水産品または加工食品を輸入する場合、ベトナム食品衛生安全局への放射能安全証明書の提出が必要となるが、暫定措置として放射能安全証明書がなくても、ベトナム側検査機関が実施する放射能検査で合格すれば、輸入は可能となっている。

<メディアは安全性をアピール>
現地メディアの動きとしては、現地の新聞がベトナム政府機関関係者にインタビューを行い、「日本からの輸入食品にはしっかりと放射能検査を行っている。ベトナム市場に入っている日本食品は安全だ」という内容を紹介した。

<今後の課題>
現地で人気の高い日本製の乳児用粉ミルクについて、「日本製は品質が高く、安心できることから今後も使用したい」という消費者の声がある一方で、日本製粉ミルクの売上が減少している企業の声もある。日本産食品の風評被害の有無については、今後確認していく必要がある。

また、放射能安全証明書については、どの機関がどのような基準に基づいて発行するのかという具体的な内容がまだ決まっていない。ベトナムへ日本産食品や原材料を輸出する企業からは、日越政府間で放射能安全証明書の発行手続きを明確にして欲しいという意見も上がっている。

2011.07.04 輸入禁止措置の逆風を受ける日本産食品市場(中国)

2011年6月24日 北京事務所発

<日本産食品の値上げ、他国産への代替の動き>
北京の日本料理店では、東日本大震災により発生した原発事故直後から客足が遠のき、売り上げが大幅に減少した。特に接待等で利用される高級日本料理店への影響は大きかった。高級日本料理店の経営者によると、3月末から4月にかけて売り上げが大きく落ち込んだが、現在は震災前の8~9割まで回復したとのことであった。

輸入卸企業では、国家質量監督検査検疫総局(以下、質検総局)が日本産食品の輸入禁止措置を発表した4月8日以降、日本産食品が輸入できない状況が続いている。そのため、企業によっては、一部の顧客に優先的に販売するケースや、商品の値上げも出始めている。また、4月7日以前に輸入した食品でも、地震が発生した3月11日以降に日本で生産された食品については、顧客が購入を敬遠するケースも発生している。

日本産食品を取り扱う現地小売店でも、日本産食品が入荷できず品薄となっている。市内にある日系スーパーマーケットの担当者によると、同店舗では品薄となった日本産食品の棚を埋めるために、日系食品メーカーが中国国内で生産した調味料、菓子などを置き始めたが、インスタントラーメン、レトルト食品、乾麺、中国国内に代替品のない調味料など売れ筋の日本産食品が入荷できないことから、売り上げが減少しているとのことであった。また、このスーパーマーケットでは、日本産食材を使用していないにもかかわらず、日本のイメージの強いすしの売り上げが震災前に比べ2割ほど落ちた状況が続いている。なお、現地系高級スーパーマーケットのなかには、日本からの輸入禁止措置を受けて欧米など日本産以外の食品の販売を強化した店舗もある。

現地日系食品生産メーカーでは、生産で必要となる食品添加剤、香料を、通常使っている天津港では通関できず輸入ができないため、上海経由での輸入により対応している。しかし、「食品」に分類される原材料は輸入できておらず、在庫切れとなった一部の企業から早期の輸入再開を求める声もあがっている。

<高まる輸入規制緩和への期待>
6月17日に質検総局は同局ウェブ上で、日本からの食品、農産品および飼料に関する輸入禁止措置を緩和すると発表した。これにより、これまで輸入が禁止されていた生産地域を12都県から山形、山梨を除いた10都県に緩和すること、また、10都県以外からのこれら食品の輸入について放射性物質検査証明書の添付が免除されることとなった。現在、中国政府は、10都県以外からの食品の輸入に必要な各種書類の様式について検討しているところである。

在北京日系企業の間では、各種書類の様式が完成すれば、早ければ来月にも輸入が再開されるのではとの期待が高まっている。一方、5月末から輸入が可能となった水産物については、原発事故の影響を懸念して仕入れを控える日本料理店関係者もいることから、震災前と同じように消費者に受け入れられるかとの不安も感じている。また、輸入卸企業からは、今後も10都県からの食品輸入禁止が続けば、これまで努力して獲得した市場を失う危険性も高まるため、早期の輸入規制緩和を強く望むとの声も上がっている。

2011.07.04 米国の日本産食品市場を巡る状況は、震災前の状況に回復中(米国)

2011年6月23日 ロサンゼルス事務所、ニューヨーク事務所、シカゴ事務所発

当地の日本産食品市場を巡る状況変化(震災前後の比較)については、震災後、米国食品医薬品局(FDA)の検査強化に伴い日本からの荷物が港で一時留置されることによる影響、日本から輸入する魚介類への影響、中国系消費者の日本食品離れの影響が見られた。現在は、一部で震災の影響が続いているものの、全体としては震災前の状況に戻りつつあり、震災前と同様の状態であるとの話も多く聞かれる。

<日本から米国の港に入ってくる商品は、現在は震災前とほぼ同様の流れ>
震災による当地の影響としては、まず日本からの荷物が一時留置されることによる業務の影響が挙げられる。

震災による影響で福島の原子力発電所から放射性物質が漏洩したことを受け、FDAは米国の港・空港で米国民の安全のため日本からの食品に対する放射線のモニタリング・サンプル検査を強化した。このため、震災以降に日本から輸出された荷物は港で一時留置される状況が多く見られた。多数の企業からヒアリングした結果によれば、2~3週間一時留置される荷物も多数見られ、それに伴い業務に大きな影響を受けたとのことである。一時留置されるリスクを回避するため、輸入業者からは被災地周辺の食品や鮮度落ちの早い生鮮食品の取り扱いを自粛しているとの話もあった。

ただし、日本からの輸入食品から基準を超える放射線物質が検出されていないこと(6月15日現在のFDAの発表による)や、基準を超える放射性物質を含む食品を日本から海外に出さないよう日本で検査を行っていることなどから、複数の港湾関係者、日系卸・小売業者等からは、現在は日本からの食品が一時留置されることは少なくなり、震災前と同様スムーズに荷物が流れることが多くなったとの話もある。

<魚介類については、6月初旬あたりから回復基調に>
当地で震災により大きな影響を受けたものとして、日本から輸入される魚介類が挙げられる。特に原発からの放射能汚染水を海に放出した時期から、当地消費者が日本産の魚介類の消費を控える傾向が見られ、また震災地近辺地域からの輸入が難しくなったとのことを、魚介類を扱う多くの業者から聞いた。従来日本産の魚介類を使用している高級フランスレストランでは、現在は日本産の使用を控えているとのことであった。ただし、味にこだわりを持つ顧客は日本産魚介類を使った料理の味を覚えているため、放射能問題への関心が薄れるようになれば日本産の使用を再開したいとのことだった。

現在も、日本からの魚介類の取扱量は震災前と比べると少ないとの指摘も多く、ある当地の魚卸売業者からは、「6月に入って魚介類の取扱いもようやく回復に向かってきているようだ。ウサマ・ビンラディン氏など他の話題に関心が移り、日本産の魚介類について話題にする人が少なくなった。現在の魚介類の取扱量は震災前の約6割程度であるものの、最も大きな影響を受けた時期が震災前の約4割の取扱量であったことと比べると、だいぶ回復してきている」とのことで、回復基調ではあるものの、特に震災地近辺の地域の魚介類を輸入していた業者は、震災前の取扱量の水準まで戻るのにはまだ時間がかかりそうとのことである。

<離れていた中国系消費者も少しずつ回復傾向に>
放射性物質の漏洩により、魚介類だけでなく日本食品全体からの消費者離れも見られ、特に中国系消費者でそれが顕著に見られた。全般的な傾向として中国系消費者はリスクに敏感であること、及び中国政府当局により放射性物質混入商品への注意喚起などが行われたことにより、特に日系小売店で中国系顧客が大幅に減ったとの指摘が聞かれた。

しかし現在では、中国系の来店客数も多少戻ってきており、店の売上も回復してきているとのことである。

<全体として震災前の状況に戻りつつあり、メディア報道も5月以降はほとんどなし>
震災以降、来なくなった商品が現在も入荷できない状況で代替品もまだ用意できていない日系中堅小売業者など、一部では震災の影響が続いている。

しかし全体としては震災前の状況に戻りつつあり、「現在は震災前とほとんど何も変わらない状況となっている」など、震災前と同様の状態まで回復しているとの話も多く聞かれる状況である。

また、当地メディア報道でも、2011年5月以降は放射線による日本食品の影響に関する新聞記事はほとんど見かけなくなっている。緑茶の放射能汚染の問題について報道される(注)など、一部で報道が見られたが、大きく扱われてはいない。

6月20日に日本の財務省から公表された平成23年5月分貿易統計速報では、5月の米国に対する食料品の輸出額が対前年比2.5%増の約46億円となり、震災による影響が少なからず存在する中で拡大している。当地の日本酒輸入業者は、「米国は、食品の輸入規制でEU諸国やアジア諸国と比べて冷静な対応を取っており、米国に目を向ける業者が多くなっている」と語っており、米国への輸出促進は今後とも期待される。

         
2011.07.04 「日本製の醤油がない」 サンパウロ新聞

 福島第一原発事故の影響で 輸入日本食品の入手が困難に

「日本食品店に日本製の醤油を買いに行ったんだけど、どこにもないの。困ったわ」と主婦が嘆く。この話を聞き、聖市リベルダーデ区の日本食品を取り扱っている商店を回ったところ、確かに日本製の醤油が棚から消えていた。福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故直後から日本食品のブラジルへの輸入が一時的にストップするのではないかと心配されていたが、輸入日本食品の入手が困難になり始めている。

1か月ほど前から日本製の小麦粉やてんぷら粉が姿を消しているが、今度は醤油が消えた。大手醤油メーカー、キッコーマンのブラジル駐在員事務所に問い合わせると、森和哉所長は、「確かに、醤油は市場から消えています。我が社は、日本以外の海外でも醤油を生産しているので、シンガポール工場から輸入したのですが、数量が足らず、品不足の状態が続いています」と説明する。
醤油が店頭から消えた背景には味にこだわる日本食レストランの買い占めも影響している。キッコーマンが輸入したシンガポール製の醤油も、醤油を大量消費する日本食レストランへ卸すのが精一杯で、消費者にまで行き届かない。

ブラジル政府は、3月11日に発生した東日本大震災、大津波の影響で福島第一原子力発電所が放射能漏れを起こしたことから、4月11日に国家サニタリー監督庁(ANVISA)が、1都11県(東京、福島、群馬、茨城、栃木、宮城、山形、新潟、長野、山梨、埼玉、千葉)で製造された食品の輸入規制を決めた。


2011.07.04 新保健省告示、タイ政府内の調整を了し保健大臣署名へ(タイ)

2011年7月1日 バンコク事務所発

6月30日夕刻、タイ保健省食品医薬品局(FDA)は、同日開催された食品委員会において、日本から輸入される食品に関する輸入通関手続きの負担軽減措置を盛り込んだ新保健省告示案が審議され、輸入規制対象地域を12都県から9都県に縮小(神奈川県および静岡県を追加)する案が原案通り了承されたと伝えた。同告示案については、保健大臣の署名を経て、官報掲載(翌日施行)となる見通しであり、FDAからのさらなる発表が待たれる。

6月30日夕刻、大使館がFDAから入手した情報によると、同日開催された食品委員会(注:保健省次官が座長を務め、政府関係者や民間有識者等を構成員とする委員会)において、日本から輸入される食品に関する輸入通関手続きの負担軽減措置を盛り込んだ新保健省告示案が審議され、輸入規制対象地域については12都県から9都県に縮小(神奈川県および静岡県を追加)する案が原案通り了承されたとのこと。

FDAは6月16日付FDAニュースリリースにおいて、新告示の内容につき、次のとおり公表していた。

「食品添加物、風味を調整する物質、食品の品質を保存するために使用する物質を除き、8県以外の地域で生産された日本産食品の輸入業者に、その地域において作付け、養殖または生産されたことを示す原産地証明書(Certificate of Origin:COO)を輸入の都度、税関にて提示することを義務付けている。この証明書の発行機関は、日本政府機関、日本政府の担当部署から認証された他の機関、または日本の商工会議所(Chamber of Commerce and Industry)である。原産地証明書がない場合は、日本政府の担当部署、国際規格に基づいた分析機関の能力を認定された分析機関から発行された、食品の種類、タイプおよび放射能量を記した分析結果証明書を使用することも可能としている。」(2011年6月17日付記事参照)

今回、6月30日午前にFDAウェブサイト掲載されたFDAニュースリリースでは、「新告示については、より適切なものにするため現在調整中であり、本件について進捗があった場合、FDAは速やかにタイ国民に対して情報を開示する」とのピパットFDA長官の発言が紹介されており、調整の結果、輸入規制対象地域が当初の8都県から9都県に変更されたものとみられる。9都県とは、具体的には、福島、群馬、茨城、栃木、宮城、東京、千葉、神奈川、静岡である。

食品委員会で了承された新保健省告示案については、保健大臣の署名を経て、官報掲載(翌日施行)となる見通しであり、FDAウェブサイト等におけるFDAからのさらなる発表が待たれる。

なお、同ニュースリリースでは、日本から輸入される食品に対しFDAが独自に実施している放射線物質検査(サンプリング検査)の結果について、これまでに384検体を分析機関に送付しており、結果が明らかになっている367検体(内訳は水産物が261検体、野菜および果実が47検体、その他の食品が59検体)の全てについて、分析結果は「正常」な水準であったとしている。


2011.07.01 静岡産食品の規制を強化=緑茶問題で週明け決定-EU

時事通信 7月1日(金)2時31分配信

【ブリュッセル時事】パリ近郊の空港で静岡県産の緑茶から基準値の2倍を超す放射性物質が検出された問題で、欧州連合(EU)執行機関の欧州委員会は30日、緑茶を含む同県産食品に対する輸入規制を強化する方針を固めた。フランスが要請していた。EU加盟国は来週にも規制強化案に同意し、7月上旬に新規制が発効する見通し。
EUは福島第1原発の事故後、福島や東京など13都県産の食品を対象に、放射性物質の検査証明書を添付するよう求めている。EU筋によると、欧州委は7月4日か5日に、静岡県を対象地域に加える提案を行う。 

2011.06.27 中国日本の食品農産品輸入規制を緩和

国家品質監督検査検疫総局が20日、福島原発の放射性物質の漏洩によってもたらされた周辺地域の食品、農産品への汚染状況のリスク評価を行い、食品安全を確保する前提の下で、日本から輸入する食品、農産品に対する検査検疫対策を調整することを明らかにしました。

 これにより、日本の山梨、山形両県が今年5月22日以降生産した中国の基準に合った食品、食用農産品と飼料の輸入規制を解禁しました。また野菜及びその関連製品、ミルク及び乳製品、水産物及び水生動物、茶及びその関連製品、果物及びその関連製品、薬用植物製品以外の食品や食用農産品、飼料に対しては、放射性物質の検査測定合格証明書を求めないこととなりました。

2011.06.23 日本食レストラン海外普及機構が総会開催(2011/06/17)_IGP0373.jpg
 世界中で活躍する日本食レストランの支援を目的におく、特定非営利活動法人・日本食レストラン海外普及推進機構(JRO)が、6月14日(火)に平成23年度総会を開催した。参加者は、外食レストラン、食品メーカー関係者ら150人。
 東日本大震災から3カ月。世界では日本食品への輸入禁止など、未だ逆風吹き荒れている中で、日本食市場の信頼回復にむけて7つの対策事業を決定した。




 日本食レストラン海外普及推進機構(JRO)の茂木友三郎理事長は、「東日本大震災以後、海外の日本食レストランに対して、依然風評被害が逆風として強く吹いている。この難局に対し新たな発想で克服を」と強調した。

 また、日本食市場の信頼回復のため、今年度の事業計画として、以下の7つを決定した。
(1)日本食品輸入規制強化に関する海外の日本食レストラン影響度調査
(2)海外マスコミの風評被害に対応する広報対策を強化するため、日本政府に要請
(3)日本でのリスク管理対策体制と日本食品の安全を説明する取り組みを、政府と連携し強化
(4)海外の展示会へ積極的に出展し、日本食の安全性を積極的にアピール
(5)海外現地の日本食および日本食市場の担い手育成。(現在、JRO海外支部20支部)
(6)貿易や人材・食文化交流のネットワーク構築
(7)国内の生産舎との連携による海外での外食レストランの日本食材共同調達推進

2011.06.20 JETROが「世界各国の輸入規制~日本の食品(放射線検査など)

震災以降、日本の食品が世界各国でどのように取り扱われているのかをまとめました。2011年6月20日現在の内容です

2011.06.21 神奈川県産および静岡県産の茶の放射性物質検査を強化(タイ) 

2011年6月21日 バンコク事務所発

6月20日、タイ保健省食品医薬品局(FDA)は、日本からタイに輸入される神奈川県産および静岡県産の茶について、全ロット検査を行うよう輸入港のFDA事務所に対し通知したことを明らかにした。この検査は、FDAが日本からの輸入食品に対し独自に行っているサンプリング検査の一環であり、通関時に荷が留め置かれるようなことはないが、タイの輸入業者には、検査結果が判明するまで、販売の自粛が求められることになる。

6月20日、FDA輸出入検査部のアマリン担当官がジェトロに語ったところによると、FDAは同日付で、日本からタイに輸入される神奈川県産および静岡県産の茶について、全ロット検査の実施を輸入港のFDA事務所に対し通知したとのことである。

これに先立ち、19日にFDAのピパット長官が、日本からフランスに輸出された静岡県産の茶から放射性物質のセシウムが検出されたと発言したとの記事が、20日付のタイの主要日刊紙「マティチョン」(タイ語、全国紙)に掲載されている。

福島、群馬、茨城、栃木、宮城、山形、新潟、長野、山梨、埼玉、東京、千葉の12都県が現在の規制対象地域だが、規制対象地域(都道府県)の増減等を盛り込んだ新告示は、タイ政府内に設けられた食品委員会(6月30日開催)において審議される予定である。今回の放射性物質検査の強化は、新たな規制対象地域に追加が予定されている神奈川県とともに、静岡県についても、最近基準値を超えるセシウムが検出されたとされる品目について、FDAとしてきちんと検査することで、消費者の信頼を得るねらいがあるものと考えらえる。

今回全ロット検査となる神奈川県産および静岡県産の茶に対する放射性物質検査は、FDAが日本からの輸入食品に対し独自に行っているサンプリング検査の一環であり、通関時に荷が留め置かれるようなことはない。一方で、FDAとしては、タイの輸入業者に対し、検査の結果、放射性物質による汚染がなく安全であることが確認されてから販売するよう協力を求めていくとのことである。

このため、神奈川県産および静岡県産の茶の日本とタイ間の輸出入に関わる業者は、タイでの販売の遅れ等が生じる可能性があることから、注意を要する。

なお、現行の保健省告示(「放射性物質に汚染された食品の基準に関して」)において、タイ政府は、タイに輸入される食品については、品目を問わないが、放射性物質の検出量が以下の基準値を超えないことと定めている。
(1)ヨウ素131:100ベクレル/kgもしくはリットル
(2)セシウム134とセシウム137の合計:500ベクレル/kgもしくはリットル

FDAの発表(2011年6月17日付記事参照)によると、6月16日現在、日本から輸入された食品は1,771品目であり、FDAが放射性物質の分析検査を行った363検体のうち結果が出ている357検体については、すべて「正常」な水準であったとしている。


2006.06.20 日本かrの食品輸入禁止措置を緩和(中国)

2011年6月20日 北京事務所発

国家質量監督検査検疫総局(以下、質検総局)は6月13日付の文書として、日本からの食品、農産品および飼料の輸入食品の輸入禁止措置を、これまでの12都県から山形、山梨を除いた10都県に緩和することを6月17日にウェブ上で公開した。また、10都県以外からのこれら食品輸入に関しては、一部食品の放射線検査合格証明書の添付義務が免除された。

日本政府関係者によると、中国政府が現在、食品検査証、原産地証明書様式を作成中であり、今後の輸入に関しては、この様式に基づいた証明書の提出が求められる。様式は日中間で合意後に行われる中国政府の発表を待って、農林水産省(酒類は国税庁)のウェブサイトで公開される予定。

<期待される10都県外からの輸入再開>
今回、輸入禁止地域から外された山形、山梨の食品、農産品および飼料の輸入は、5月22日以降に生産されたものが対象となる。

10都県以外からの食品輸入に関しては、野菜および同製品、牛乳および乳製品、水産品、お茶および同製品、果物および同製品などを除いて、放射物質検査合格証明の添付が免除された。

質検総局は13日付で各地方の検疫当局に以下の通知を出している。

原産地証明書については引き続き提出が求められているほか、日本政府関係者によると新たに食品検査証の提出が必要となる見込みだ。10都県以外の食品輸入に必要な食品検査証、原産地証明書の様式は、現在中国政府が検討中である。日本政府関係者によると「日本政府は制度上対応できる体制を整えてきており、それほど遅くない時期に中国への輸出を再開できる見通し」と述べている。

在中国日系企業の中には、「7月中には在庫が底を突く」との声もあっただけに、一刻も早い輸入再開が望まれる。

なお、水産物に関しては、既に5月19日付で日本政府から中国政府に対し、放射線検査合格証明書および原産地証明書発行認可政府機関が通知されている。「日本輸入水産品に対する放射線検査証明書、原産地証明書発行認可政府機関」のリストについては、2011年6月9日付の記事を参照のこと。


2011.06.16 タイ政府による食品輸入規制対応状況(タイ)

2011年6月15日 バンコク事務所発

タイ保健省食品医薬品局(FDA)担当官は6月14日、5月27日付FDAニュースリリース(2011年5月30日付記事参照)において、近日中に改正予定としていた保健省告示(「放射性物質の汚染リスクを有する食品輸入条件に関する規定に関して」)について、政府内におけるさらなる調整が必要となったことを明らかにした。一方で、14日時点では、12都県以外の道府県で生産された食品の輸入に際し、原産地証明書の発行機関が日本政府、商工会議所のいかんに関わらず、輸入通関手続きは滞りなく行われており特に支障は生じていないようだ。

<予想外の事態にFDAも困惑>
13日夕刻、改正予定の保健省告示がFDAに差し戻される旨の連絡を受けた大使館とジェトロは、14日、FDA本庁舎(ノンタブリ県)において、アマリン輸出入監視部担当官及びサイユット食品管理部担当官から以下の説明を受けた。

13日、保健省次官のもとからFDAに対し、改正予定の保健省告示については、タイ政府により設置されている食品委員会(Food Committee)の承認を経る必要があるとの指摘があった。同委員会は、保健省次官が座長を務め、政府関係者や民間有識者等を構成員とする委員会で月1回程度開催されている(次回開催日は未定)。

FDAは 5月27日付FDAニュースリリースにおいて、「新告示は官報への掲載待ちの状態であり、近日中に施行される見通し」と発表していただけに、それから2週間以上経ってこのような事態に至ったことに困惑している。

新告示の主な項目については、同委員会の下に設けられている小委員会(座長:FDA長官)において議論が尽くされているため内容に変更はなく、あくまで手続き的な問題であると考えている。ただし、輸入規制対象地域(都道府県)については、最新の状況を踏まえて増減が決定される可能性は排除できないというのがFDA担当官の見解だ。

<輸入港での輸入通関手続きは滞りなく実施>
12都県以外の道府県で生産された食品の輸入の際に提出が求められる原産地証明書について、FDA側は5月20日時点で「5月15日以前に日本を出港した荷については、同日以前に日本から輸出されたことが証明できれば、商工会議所が発行した原産地証明書でも受け付ける。5月16日以降、改正保健省令が施行されるまでに日本を出港した荷については、業者からFDAに対し個別に相談してほしい」と述べている(2011年5月23日付記事参照)。

14日の時点で、ジェトロ・バンコク事務所が、タイの輸入業者数社に電話で確認したところによると、実際は原産地証明書の発行機関が日本政府、商工会議所のいかんに関わらず、タイの輸入港における輸入通関手続きは滞りなく実施されており特に支障は生じていないようだ。直近の例では、5月16日以降に日本を出港した荷(加工食品)について、6月14日に商工会議所発行の原産地証明書で通関が認められケースがある。

一方、FDAが日本からの輸入食品に対し独自に行っているサンプリング検査も引き続き実施されている。14日にも、複数の果物がサンプリングされたとの情報がタイの輸入業者から寄せられた。しかし、この場合においても、検査結果が判明するまで荷が留め置かれるようなことはなかったとのことである。


2011.06.15 日本からの食品輸入規制、カナダが初の全面解除    参照> http://www.maff.go.jp/j/press/kokusai/renkei/110614.html

農林水産省は14日、カナダが日本からの食品輸入規制を全面解除したと発表した。東京電力福島第1原子力発電所の事故が起きて以降、各国・地域は相次いで輸入規制を強化しており、日本から輸出される食品について放射能検査の安全証明書を求める動きなどが広がっていた。食品輸入規制を全面解除したのはカナダが初めてとなる。

 日本からカナダへの食品輸出額は2010年で約45億円。主にゴマ油や味噌、しょうゆなどが輸出されている。農水省では「出荷規制がしっかり実施されていることや、カナダ側の検査で放射性物質が基準値を大幅に下回ったことなどが全面解除につながった」とみている。

 原発事故の発生以降、日本産の農水産物に対しては約40の国や地域が輸入停止や検査証明書の提出要求などの規制を採用している。福島と近隣の県だけでなく、日本産すべてを規制対象とするケースもある。


2011.06.14 放射線検査の強化により、一部通関に遅れなどの影響(ロシア)

2011年6月13日 モスクワ事務所発

ジェトロ・モスクワ事務所が、モスクワ・ジャパンクラブ(日本商工会に相当)と協力して行ったアンケート調査(実施期間:5月16~20日)によると、福島第1原発被災以降に強化された放射線検査について、回答企業の約3割が「影響あり」と回答し、通関に数日の遅れが出たとの指摘がみられた。欧州で生産された商品を入荷している企業は影響を受けなかった。

<生産の一連の流れを重視>
モスクワ・ジャパンクラブ会員企業数193社のうち71社から回答が得られた。27%の企業が「影響あり」、44%の企業が「影響なし」と回答した(表参照)。

表:放射線検査の強化による通関への影響のアンケート結果
影響あり 影響なし 不明・該当せず
19 31 21

出所:「福島第1原発被災後の放射線検査強化による通関への影響調査」(モスクワ・ジャパンクラブ、ジェトロ・モスクワ事務所)

「影響あり」と回答した中には、放射線検査の強化によって通関に遅れが出ていることを指摘する企業が複数みられた。遅れは数日という回答が多く、長いもので7日間遅れたというものもあった。

日系企業の利用が多いサンクトペテルブルク港において、コンテナを開梱して検査が行われている事例の報告が複数あった(2011年5月16日記事参照)。コンテナを開梱されて中の貨物が検査されるため、検査時間がかかるほか、コンテナの保管費用も発生している。

検査プロセスの詳細について、回答した企業からの情報によると、コンテナの外側を計測した値が自然界に存在する放射線量を上回った場合、コンテナが開梱され、中の貨物に対して検査が行われるようだ(2011年5月17日記事参照)。

このほか、検査の費用を請求された事例も報告された。しかし、書面での料金提示がない場合は支払わないと強く主張した結果、費用の負担なしで検査が完了したという。まだビジネスに影響を受けていない企業でも、税関の今後の業務処理能力によっては影響が出る可能性があると懸念する声があった。

<欧州からの入荷は影響なし>
在ロシア日系企業の中には、商品の生産地が日本でなく中国などのアジアで、かつ出荷場所が欧州であることが多いため、該当する企業は特段影響を受けていないという回答が多かった。通関上の影響がなくても、ロシア側取引先から放射線検査証明を求められた事例が報告された。さらに食品の場合は深刻で、水産物の商談が成約に至らなかったという指摘がみられた。

2011.06.13 遼寧検察局による水産品、食品輸入への検査対応状況(中国)

2011年6月9日 大連事務所発

1. 大連事務所が6月9日、遼寧輸出入検験検疫局(以下、遼寧検疫局)に確認したところ、国家質量監督検験検疫総局(以下、質検総局)から、日本の水産品輸入に必要な検疫関連書類について通知があったことが判明した。同通知では、日本の5部門が発行した証明書を日本政府発行のものとして認めるとしている。
詳細は以下の通り。

[確認先:遼寧検疫局 動物検験検疫処 水産課]

2. 他の食品に関しても遼寧検疫局に確認したが、現時点で特段の動きは無い。

[確認先:遼寧検疫局 食品検験監督処]


2011.06.13 県産食品などEUが輸入規制に追加、加工業界に波紋

EUが神奈川県の食品などを輸入規制対象に追加したことで、日本食ブームを背景に輸出を伸ばしてきた県内の食品加工業界に波紋が広がっている。規制はアジア諸国の一部にも拡大。食品メーカーは輸出の際に基準を下回ることを示す証明書の発行が求められるなど、手続き負担の増加が実質的な輸出制限となるケースも出ている。

 EUの輸入規制は、足柄茶の生葉から食品衛生法の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出されたことを受けた措置。県によると、県内ではそもそも輸出用の農作物の生産は少なく、足柄茶はEUへの輸出実績はないという。

 影響を受けているのは輸出の大半を占める加工食品。横浜市の植物油メーカーは欧州の日本料理店向けの輸出を一時ストップしている。民間の検査機関に原材料を持ち込み、1週間かかるとされる放射性物質の分析検査の結果を待っている状態という。

 社長は「輸出のたびに証明書を作成しなければならないため、中小企業には時間と費用が負担。実質的な輸出規制で、業績に影響が出かねない」と困惑。県内の食品メーカーの多くは県外の原材料を加工していることを指摘し「神奈川県を規制対象から外してほしい」と訴える。

 韓国やマレーシア、シンガポールなども神奈川県の食品などを対象に輸入を規制している。日本酒を輸出している泉橋酒造(海老名市)では、マレーシア向けの手続きが分析検査のため滞っている。橋場友一社長は「負担がかさむが、マレーシアで日本酒を楽しみに待っている人のために頑張りたい」と語る。

 関東各都県や福島県を対象に野菜や加工品の輸入停止の措置をしたシンガポール。納豆メーカーのカジノヤ(川崎市麻生区)の森本亨営業部長は「茨城県産のタレが規制対象になっており、代替がないので輸出できない」と明かす。